Coinbaseは、XRP先物取引にTAS(Trade at Settlement)を導入する。5月1日から、終値などの公式な決済価格を基準に取引を成立させる仕組みを加え、大口の機関投資家が取引時間中の価格変動を抑えながら売買できるようにする。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、Coinbaseは21日(現地時間)、米商品先物取引委員会(CFTC)に提出した書類で、この計画を明らかにした。
TASは、リアルタイムの市場価格ではなく、公式な決済価格に連動して先物取引を執行する方式。主に大口参加者によるブロック取引で利用される。
対象には、ナノXRP先物と通常のXRP先物が含まれる。提出書類ではこのほか、ビットコイン、イーサリアム、金、原油も記載された。
Coinbaseは、急激な値動きが起きる局面を避けつつ、あらかじめ定まる清算値を基準にポジションを構築できるため、機関投資家の取引負担の軽減につながるとしている。あわせて、公正で透明性の高い市場運営や相場操縦の防止を求める規定にも沿うと説明した。
市場監視は既存ルールの枠組みの中で実施する。Coinbaseは、すべてのTAS取引を現行規定に基づいて監視し、市場規制チームが取引活動を監督することで公正な取引を担保するとした。現時点で、この機能の提供に対する反対意見は出ていないという。
今回の対応は、XRP先物に機関投資家向けの取引手法が広がる動きとして注目される。TASは、価格管理やリスク管理を重視する機関投資家の運用に適した手法とされる。
CoinbaseがXRPに対し、ビットコインやイーサリアム、主要コモディティと同様の取引方式を適用することは、XRPを機関マネーが扱いやすい商品として整備する流れと受け止められそうだ。
こうした機関投資家需要の広がりは、現物ETFへの資金流入にも表れている。SoSoValueの集計によると、XRP連動の現物ETFには21日に300万ドル(約4億5000万円)が純流入し、累計の純流入額は12億8000万ドル(約1920億円)となった。純流入は8営業日連続だった。
運用会社別では、Canary Capitalが2025年以降で4億2100万ドル(約631億5000万円)を集めた。Bitwiseは4億1600万ドル(約624億円)、Franklinは3億4500万ドル(約517億5000万円)、Grayscaleは累計1億2093万ドル(約181億3950万円)の流入となった。
一方、21Sharesは累計で2070万ドル(31億500万円)の流出となったが、XTRP ETFの総資産は1億5400万ドル(約231億円)を維持している。
Coinbaseによる機能追加とETFへの資金流入は、XRPを巡る機関投資家需要が、デリバティブと上場投資商品(ETP)の双方に広がっていることを示している。市場では、5月のTAS導入後にXRP先物で機関投資家の参加がどこまで拡大するかに関心が集まっている。