自作PCの見積もりにAIは使えるのか。画像=Reve AI

TechRadarは20日(現地時間)、ChatGPTとGoogle Geminiに初心者向けの自作PC構成の見積もり作成を依頼し、その内容を社内のコンピューティング専門家であるマット・ハンソン氏とともに検証した結果を報じた。両モデルとも構成案のたたき台としては使えた一方、実勢価格の把握や購入リンクの提示では課題が目立った。

検証では、用途に合ったPC構成をどちらがより適切に提案できるかを比較した。自作PCは、部品同士の互換性に加え、ケーブルの取り回しや製品ごとの細かな仕様まで確認する必要があり、初心者にはハードルが高い。加えて、メモリやCPUの供給を巡る問題もあり、部品選びはさらに難しくなっているという。

要件の聞き取り方にも違いがあった。ChatGPTは用途や好みを比較的細かく尋ね、その過程では初心者にはなじみの薄い技術用語も交えた。一方、Geminiは質問数こそ少なかったが、より平易な表現を使った。細かな希望条件を構成に反映する点では、ChatGPTの方が優位だったとみられる。

ただ、実際の推奨結果を見ると、「AIは自作PC作りを支援できても、すべてを代替できるわけではない」ことが浮き彫りになった。とりわけ限界が出たのは、実勢価格の把握と購入リンクの提示だ。ChatGPTはGeminiより相対的に良好だったものの、両モデルともオンライン上の最適な価格を正確に拾い切れなかった。Geminiは不正確なリンクを示す場面もあった。

一方、部品同士の互換性は比較的安定していた。マット・ハンソン氏が各AIの構成案を検証したところ、選定されたパーツは概ね組み合わせ可能だったという。ただし、市場価格の変動は十分に反映されず、予算内に収めようと回答を何度も修正しても、購入判断に使えるだけの明確さには欠けた。

最終的に購入する段階では、モデル名を改めて確認したうえで、各パーツを個別に検索する作業が必要だった。両サービスとも、見積もり作成から購入直前の確認までを一貫してこなすには力不足で、予算と実勢価格のずれについての説明もスムーズとは言えなかった。

今回の検証は、生成AIが担える役割の範囲を示した形だ。AIは、技術や科学分野の複雑な調査、情報収集の負担を減らす手段としては有用になり得る。一方で、自作PCのように実物の組み合わせや製品選定が重要な分野では、人の判断の価値がなお大きいことも明らかになった。

生成AIは、初心者が最初の見積もりを作る際の補助ツールとしては有効だったが、実際の購入価格や販売リンクの確認、予算調整といった最終段階では人によるチェックが欠かせない。製品選びと市場価格の変動が密接に絡む領域ほど、AIの回答をそのまま採用せず、別の手段で裏付けを取る必要があるとしている。

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