ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインは、米国とイランの緊張が高まるなかでも反発基調を保っている。もっとも、短期的には7万8400ドル前後の21週単純移動平均線(SMA)と、8万1000ドル近辺が上値の壁として意識されている。

Cointelegraphによると、ビットコインは週末にかけて売られ、一時7万4000ドルを割り込んだ後、週明けに持ち直した。市場がまず注視しているのは、21週SMAの7万8400ドルだ。

暗号資産トレーダーのRekt Capitalは、ビットコインが21週線で上値を抑えられていると指摘した。そのうえで、7万3000ドルの再テストをこなせれば、上方向へのブレイクを確認できる可能性があるとの見方を示した。

目先の見通しは分かれている。CripNuevoは、今後1カ月は8万ドルを上限とするレンジ相場が続くと予想した。

一方、Michaël van de Poppeは、先週の局所的な高値を上回る一段高の可能性に注目している。20日のビットコインが比較的しっかりと反発した一方で、金価格が下落したことから、過度なリスク回避には傾いていないと評価した。

テクニカル面では、8万1000ドルが最も強い上値抵抗として意識されている。市場分析プラットフォームのDecodeは、エリオット波動分析をもとに、この水準をビットコイン強気相場の「最終ボス」と位置付けた。

Decodeは、ビットコインが依然として21週線の下で推移しているものの、相場全体の流れはなお崩れていないと説明する。8万1000ドルを明確に上抜ければ、短期的な弱気シナリオは大きく後退するという。

8万1000ドルが注目される背景には、米国のビットコイン現物ETF投資家の平均取得単価と重なる点がある。集計では、機関投資家の平均参入価格は8万1000ドルとされた。

短期保有者の平均取得コストも8万3500ドルまで上昇している。

オンチェーン分析企業のCryptoQuantは、短期保有者のSOPRが足元で損益分岐点近辺にあると分析した。SOPRが1を安定的に上回れば、短期保有者が再び含み益圏に入ったことを意味し、市場ではおおむね前向きなシグナルと受け止められるとしている。

資金フローも支え材料となっている。米国のビットコイン現物ETFには、直近5営業日で2万5000BTC超が流入した。

Farside Investorsの集計によると、18日の純流入額は6億6000万ドルを超え、1月以降で最大の日次流入となった。CryptoQuantは、足元の現物ETFによる買い入れは無視できない規模だとし、ETF保有量もBTCベースで2025年11月以降の高水準まで回復したと明らかにした。

ただ、外部環境には警戒材料が残る。市場では、米国とイランの対立再燃が原油価格とインフレを再び押し上げる可能性が意識されている。

実際、停戦期待の後退を受けて、WTIは1バレル=90ドル近辺まで反発した。

株式市場にも影響は広がっている。S&P 500先物は週初に0.6%前後下落し、リスク資産全般への警戒感を映した。

オンチェーン指標も、本格反転を見込むには早い可能性を示している。Glassnodeは、ビットコインが現在「実質市場平均」を下回って取引される局面が75日超続いていると分析した。

チーフアナリストのCryptoVizArtは、2016年以降に同様のケースが10回あり、継続期間は2日から11カ月超まで幅があったと説明した。今回の下落局面は、過去と比べれば相対的に緩やかだと評価している。

一方で、75日という期間はまだ初期段階にすぎないとも指摘した。2018年と2022年には、底打ち確認まで5〜9カ月を要したとして警戒を促した。

今週のビットコイン相場の焦点は、地政学リスクがくすぶるなかでも、現物ETFへの資金流入が相場を下支えできるかどうかにある。まずは7万8400ドル近辺、その後に8万1000ドルの抵抗帯を突破できるかが、短期トレンドを左右しそうだ。

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