XRPの先行きを巡っては短期的な下落を警戒する声がある一方、投資判断では価格そのものより流動性サイクルやマクロ環境に目を向けるべきだとの見方が出ている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが17日(現地時間)、報じた。投資会社Black Swan Capitalistの創業者、バーサン・アルジャラ氏はX(旧Twitter)への投稿で、XRP相場を巡る市場の見方そのものが的外れだと指摘した。
同氏は「XRPはさらに下がるのか」という短期的な問いに終始するのではなく、市場構造がどう変化しているのかを見極めるべきだと主張した。短期の値動きだけではXRPの役割は見えにくく、流動性サイクルやマクロ要因に加え、金融インフラの中での長期的な役割まで含めて捉える必要があるという。
XRPは2026年に入り、大きく変動している。年初の1.84ドル(約276円)から1.13ドル(約170円)を下回る水準まで下落した後、1.39ドル(約209円)まで持ち直した。ただ、反発後もなお、追加下落の可能性を巡る不透明感は残っている。
アルジャラ氏は、短期的な下落の可能性そのものを否定していない。一方で、こうした動きは循環的な相場では珍しくない調整局面だと説明。レバレッジの再調整や不安定なポジションの整理を通じて、次の拡大局面に備える役割を果たすとした。相場変動は一時的なノイズではなく、構造変化の一部として捉えるべきだとの考えだ。
また、同氏はテクニカル分析にも懐疑的な見方を示した。多くの市場参加者がXRPの見通しを探る際にテクニカル分析を用いる一方、この手法は本質的に過去データへの依存度が高いと指摘。トレンドの確認には有効でも、流動性環境の変化やポジションの偏り、構造転換を先回りして捉えるには限界があるとした。とりわけ、構造が複雑な暗号資産市場では、その限界がより表れやすいとしている。
XRP相場に影響を与える要因としては、規制動向、取引所の流動性環境、機関投資家の参加拡大を挙げた。こうした要素が重なり合うことで、短期的な価格予測は一段と難しくなっているという。
同氏の主張の軸にあるのは、XRPを単なる投機資産として見るべきではないという点だ。XRPは、金融システムを支える流動性・決済レイヤーの一部になり得ると評価。その観点では、マクロの流れが一段と重要になると述べた。通貨供給が拡大し、法定通貨の購買力が徐々に低下する局面では、資金はその変化の恩恵を受けやすい資産へ向かう傾向があり、XRPもそうした環境で意味のある役割を担う可能性があるとした。
さらに、同氏は短期的な反応よりも長期のポジショニングを重視する姿勢を示した。下落局面でより安く買い増す発想以上に、大きな流動性の流れやインフラのサイクルに沿って動くことが重要だと強調。XRPのボラティリティは避けるべき例外ではなく、構造的な進化の過程で生じる動きの一部だと位置付けた。
市場ではこれまで、XRPの短期的な上げ下げに関心が集まりがちだった。これに対しアルジャラ氏は、焦点を追加下落の有無から、XRPがどのような金融構造の中で活用され得るのか、また規制や流動性環境の変化の中でどの位置を占めるのかへ移すべきだと訴えている。今後は、短期の価格予測よりも、長期的な活用可能性と市場構造の変化に議論が移るかが注目される。