AIサーバー向けメモリモジュール「SOCAMM2」192GB。写真=SK hynix

SK hynixは4月20日、次世代AIサーバー向けメモリモジュール「SOCAMM2」192GBの量産を開始したと発表した。10ナノ級第6世代(1c)のLPDDR5X DRAMを採用した製品であり、NVIDIAの次世代プラットフォーム「Vera Rubin」向けに設計した。

SOCAMM2は、スマートフォンなどモバイル機器で使われてきた低電力メモリーをサーバー向けに最適化したモジュール規格。圧着式コネクター構造を採用し、信号品質を高めるとともに、モジュール交換をしやすくしたのが特徴だ。

同社によると、新製品は従来のRDIMM(Registered Dual In-line Memory Module)に比べ、帯域幅を2倍超、電力効率を75%以上向上させた。1cプロセスの適用により、高集積DRAMを実装できたことが性能向上につながったとしている。

RDIMMは、モジュール内のレジスターチップを介して信号を中継するサーバー・ワークステーション向けのDRAMモジュール。これに対し、今回のSOCAMM2は高い帯域幅と電力効率を重視した設計とし、AIサーバー向け需要を狙う。

Vera Rubinは、NVIDIAがエージェンティックAIや推論処理向けに投入する次世代プラットフォームだ。マルチステップの問題解決や大規模な長文コンテキスト処理を想定し、メモリー移動や通信のボトルネックを抑えることで、Blackwellアーキテクチャ世代に比べて電力当たりのトークン処理性能を高める構造だという。

SK hynixは、数千億パラメータ規模の超大規模AIモデルの学習・推論で発生しやすいメモリーボトルネックの緩和に、今回の製品が寄与するとみている。GPUの演算性能に対してメモリーからのデータ供給が追いつかず、システム全体の性能が下がる場面で効果を見込む。

同社は「AI市場が学習中心から推論中心へ移る中、巨大言語モデル(LLM)を低電力で駆動できるSOCAMM2は、次世代メモリーソリューションとして注目されている」と説明。「グローバルCSP(Cloud Service Provider)顧客の需要を見据え、量産体制を早期に安定化した」としている。

キム・ジュソンSK hynix AI Infra社長(CMO)は「SOCAMM2 192GBの供給により、AIメモリー性能の新たな基準を打ち立てた」とコメントした。その上で、「グローバルAI顧客と緊密に協力し、顧客から最も信頼されるAIメモリーソリューション企業としての地位を確立していく」と述べた。

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