Boxのアロン・レビ氏は、AIエージェントの普及によってソフトウェアの利用形態が大きく変わり、UIに依存しない「ヘッドレス化」が避けられなくなるとの見方を示した。人向けのユーザー課金に加え、エージェント向けの従量課金が広がり、API経由の利用が新たな収益源になると指摘している。
同氏は最近、X(旧Twitter)への投稿で、「AIエージェントが既存ソフトウェアを人間の100倍使うようになれば、ソフトウェアのビジネスモデルはヘッドレス化へ向かわざるを得ない」と述べた。AIエージェントが人間以上の頻度でソフトウェアを利用する時代には、ソフトウェアの稼働量そのものが大きく膨らむとしている。
ソフトウェアにおけるヘッドレスとは、ユーザーインターフェースを前提としない構成を指す。従来は人が画面を見ながら操作していたが、ヘッドレス型では画面を介さず、APIやコマンドを通じて処理が進む。
これまでのソフトウェア課金は、企業内の利用者数に応じたユーザー課金が中心だった。一方で、人が1日に処理できる業務量には限界があり、ソフトウェア本来の処理能力を十分に使い切れないケースも多かった。
レビ氏は、AIエージェントがこの前提を変えるとみている。AIエージェントは24時間稼働し、複数の作業を同時に処理できるうえ、複数システムにまたがるタスクもつなげられるためだ。例えば、これまで契約書を1件ずつ確認していた作業をまとめて処理したり、マーケティングキャンペーンの実行件数を大幅に増やしたり、人手がボトルネックになっていた顧客オンボーディングを加速したりできるという。
さらに同氏は、Salesforceのような記録系システムも、エージェント経由で利用量が100倍以上に増える可能性があるとした。顧客ターゲティングや営業自動化での利用が拡大するほか、文書を構造化データに変換し、ほかのワークフロー自動化に回す使い方も想定している。
こうした変化に伴い、ソフトウェアの収益モデルも変わると同氏はみる。人間の利用者にはユーザー課金、AIエージェントには従量課金を適用する形が広がり、API経由の利用やエージェントによる処理量が新たな収益源として重要性を増すとの見通しを示した。