金相場は3月安値から18%反発したが、上昇の勢いには鈍化もみられる。写真=Shutterstock

金相場は3月安値から18%反発したものの、上昇基調の持続性にはなお疑問が残っている。出来高の減少に加え、金・銀比率の低下やETFオプション市場での弱気ポジションの積み上がりが重なっており、市場では5155ドルが反発継続か下落再開かを左右する重要な節目として意識されている。

BeInCryptoが16日に報じたところによると、金は1オンス当たり4824ドルで取引され、3月23日に付けた安値4097ドルから18%上昇した。ただ、反発局面の一方で、出来高の細りや金・銀比率の低下、オプション市場での下落を見込む取引の増加が同時に進んでいるという。

足元では、1月29日の高値圏である5600ドルをいったん回復した後、下落チャネル上限に再び接近している。相場は反発基調を維持しているように見えるが、上昇を裏付ける実需主導の買いが強いとは言いにくい。

とりわけ3月24日から4月16日にかけての上昇局面では、連続して陽線を付けたにもかかわらず、商いは従来より細った。直近セッションの出来高も15万9110契約にとどまった。一般に、実際の資金流入を伴う上昇局面では、相場が抵抗帯に近づくほど出来高が増えやすい。

銀の相対的な強さも、金には逆風となっている。金・銀比率は、金1オンスを買うのに必要な銀の量を示す指標で、足元では59.95まで低下した。これは60.58の0.618フィボナッチ水準を下回る水準で、日足チャートでは逆カップ型のパターンを形成している。金・銀比率の低下は、銀が金をアウトパフォームしていることを意味し、一般には安全資産需要の後退やリスク選好の回復局面でみられやすいとされる。

市場では、金が相対的な優位を取り戻すには、まず金・銀比率で60.58を回復する必要があるとの見方が出ている。ただ、この水準を回復しても、パターン上は反発の「取っ手」に当たる局面にとどまる可能性があり、リスクが完全に後退するわけではないという。銀に対する優位性を明確に回復するうえでは、65.47の回復がより重要だとの指摘もある。

オプション市場の動きは、より直接的な警戒シグナルと受け止められている。金現物ETF「SPDR」のオプションデータでは、プット・コールの出来高比率が4月1日の0.32から4月15日には0.70へ上昇した。反発初期にはコールに取引が偏っていたが、金価格の上昇と並行してプット取引は2倍超に増えた。一方、未決済建玉の比率は0.55で大きな変化がなく、既存の強気ポジションを解消しないまま、新たな弱気ポジションが積み上がっている可能性を示している。

価格帯でみると、4751ドルから4953ドルのレンジが短期的な方向感を分ける水準となっている。4953ドルを上回れば短期的な強気シグナルとみられるが、市場がより重視しているのは5155ドルだ。この水準は0.618フィボナッチ水準であると同時に、下落チャネル上限とも重なる。1月以降続く弱気構造を脱するには、日足終値ベースで5155ドルを明確に上抜く必要があるとされ、その場合の次の上値目標は5443ドル、5600ドル、5810ドルの順となる。

逆に、5155ドルの突破に失敗すれば、弱気シグナルは一段と鮮明になる可能性がある。4751ドルを割り込んだ場合、次の下値支持線は4501ドルとされる。さらに、チャネル下限方向への圧力が強まれば、4097ドルを再び試す展開も視野に入る。足元の18%反発は続いているものの、市場ではなお、その上昇に確信を与える材料が不足しているとの見方が出ている。

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