イーサリアムが2400ドル近辺で正念場を迎えている。価格動向とスマートマネー指数(SMI)は強気継続を示している一方、クジラの保有残高は減少し、デリバティブ市場でも慎重姿勢がうかがえる。短期的な焦点は、2397ドルを日足終値で回復できるかどうかだ。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが16日(現地時間)に報じたところによると、イーサリアムは2355ドル前後で推移しており、100日指数移動平均線(EMA)と重なる水準にある。短期トレンドの分岐点として意識されているのが2397ドルだ。
値動きだけを見ると、足元は上昇優勢といえる。イーサリアムは2月24日に1800ドル近辺で底を打った後、日足チャートでは上昇チャネル内での推移が続いている。
SMIも強気シグナルを維持している。4月初旬に基準線となる0ラインを上抜けて以降、上昇基調を保っているためだ。SMIは、寄り付きと引け前30分の値動きを基に、情報優位にある市場参加者の動きを推定する指標とされる。0ラインを上回っていることは、主要参加者が一段高を見込んでいる可能性を示す。
一方で、クジラ動向とデリバティブ市場はやや慎重だ。オンチェーン分析会社Santimentのデータによると、取引所保有分を除くクジラの保有量は、直近24時間で1億2361万ETHから1億2344万ETHへ減少した。減少幅は約17万ETHで、新規買いよりも持ち高圧縮の動きが優勢だったことを示唆する。
デリバティブ市場でも警戒感がにじむ。未決済建玉(OI)は14日の123億1000万ドルから119億8000万ドルに減少した。資金調達率もプラス0.011%からマイナス0.005%へ転じ、ポジションがロング優位からショート寄りに傾いていることを示している。
もっとも、ショートが急拡大しているわけではない。クジラの動きも、イーサリアムの下落に強く賭けているというよりは、ヘッジ色の強い対応とみられている。
こうした強弱材料の分岐点となるのが2397ドルだ。この水準は0.786のフィボナッチ・リトレースメントに当たり、市場が注視する2400ドル台と重なる。日足終値で2397ドルを上回れば、SMIが示してきた強気シナリオを裏付ける展開となる。
その場合、イーサリアムは主要なフィボナッチ水準を回復し、100日線をサポートに転換する可能性がある。次の上値目標としては、上昇チャネル上限と重なる2523ドルが意識される。
逆に2397ドルの回復に失敗すれば、クジラの持ち高縮小がより重みを持つ。最初のサポートは0.618のフィボナッチ水準に当たる2299ドルで、これを下回れば2230ドル、2160ドルが次の下値メドとなる。
さらに深い下値として1936ドルも挙げられているが、この水準まで下げるには、2月24日以降維持してきた上昇チャネルが崩れることが前提になるという。
市場の視線は2397ドルに集まっている。日足終値でこの水準を明確に上回ればスマートマネーの強気判断に説得力が増す。一方で再び押し返されれば、クジラの売り圧力が意識されやすくなる。2400ドル近辺で主導権を握るのが買い手か売り手かが、当面の相場を左右しそうだ。