Nvidia株が約6カ月続いた下落チャネルを上抜け、反発の動きを強めている。ただ、市場では今回の上昇が同社固有の強さによるものか、それとも半導体セクター全体の上昇に連動した動きなのかを見極める必要があるとの見方が出ている。
ブロックチェーン関連メディアのBeInCryptoによると、Nvidiaは15日(現地時間)、前日比3.8%高の196.51ドルで取引を終え、4日続伸した。昨年10月末以降続いていた下落チャネルの上値抵抗線を初めて明確に上回り、テクニカル面でも注目を集めている。
株価は2025年10月29日以降、日足ベースで下落チャネル内で推移し、反発局面でも上限付近で上値を抑えられてきた。今回は出来高を伴って同水準を突破した。突破当日の出来高は約1億6131万株だった。
出来高の動きも強気材料と受け止められている。4営業日連続で買い優勢の展開が続き、上昇局面で商いも膨らんだためだ。ただ、株価がチャネルを上抜けたことだけで、上昇トレンドへの転換を断定するのは早いとの指摘もある。
焦点の一つは、Nvidiaの上昇が個別要因によるものではなく、半導体株高に支えられた可能性だ。半導体セクターに連動するiShares Semiconductor ETF(SOXX)との相対パフォーマンスを見ると、2月10日以降はSOXXが優勢だった。年初来ではSOXXが約28%上昇したのに対し、Nvidiaは約4%高にとどまり、差は24ポイントに広がっている。
半導体セクター全体の上昇の背景には、主要企業の業績改善やマクロ環境の変化があるとみられている。TSMCの過去最高業績に加え、AIインフラ企業CoreWeaveの大型契約、生産者物価指数(PPI)の伸び鈍化などが、半導体株全般の買い材料になったとの見方だ。
デリバティブ市場では、強気と警戒が併存している。Nvidiaのプット・コール出来高比率は2月10日の0.69から4月14日には0.41に低下し、強気姿勢の強まりを示唆した。一方で、未決済建玉ベースの比率は0.85前後から大きく変わっておらず、ヘッジ需要はなお残っていると受け止められている。
今後の焦点は、主要な価格帯を維持できるかどうかだ。Nvidiaはフィボナッチ・リトレースメントの0.618に当たる193.88ドルを上回っている。この水準を終値ベースで維持できれば、今回の上放れの有効性が意識されやすい。次の上値抵抗線は201.92ドルで、フィボナッチの0.786に加え、心理的節目の200ドルとも重なる。その先では、昨年10月の高値水準に近い212.17ドルが次の目標として意識される。
一方、193.88ドルを再び割り込めば、上昇の勢いは鈍る可能性がある。短期の下値支持線は188.23ドルで、さらに下げた場合は182.58ドルが次の支持帯として注目される。下落チャネルからの離脱が否定される水準は164.28ドル以下とされる。
結局のところ、今回の反発が持続的な上昇につながるかどうかは、Nvidiaが半導体セクター全体に対する劣後を縮められるかにかかっている。半導体株全体の上昇が一服してもNvidiaが単独で上昇基調を維持できれば、主導株としての評価回復も視野に入る。逆にセクター全体の地合い頼みであれば、一時的な反発にとどまる可能性もある。