Bitmineのトム・リー会長。写真=ChatGPT

Bitmineのトム・リー会長は、足元の暗号資産市場の下げ局面を「ミニ・クリプト・ウインター」と位置付け、Ethereumが数年内に6万2000ドルに達する可能性があるとの見方を示した。Cointelegraphが4月15日付で報じた。リー氏はパリで開かれた「ブロックチェーン・ウィーク2026」の基調講演で、市場の下落局面は終盤に近づいていると述べた。

リー氏は、米国とイスラエルによるイラン関連の戦争を受けて株式市場が底入れし、それに伴って暗号資産市場も持ち直す可能性があると指摘した。今回の下落については、株式市場全体の弱さと連動しなかった初めてのケースであり、「異例の」調整局面だと評価した。そのうえで、「株式市場は悪材料の中で底を打つ」「私たちは多くの悪材料を経験してきた」と語った。

Ethereumについては、トークン化とエージェント型AIの取り組みが相場反発の原動力になると説明した。現在の長期のもみ合い局面を抜け出すとの見方を示し、「私の見立てが正しければ、Ethereumは6万ドルに向かう」と述べた。さらに、中長期の価格シナリオとして6万2000ドルを提示した。この水準は、Ethereumの長期的な価値がBitcoinの約4分の1に達するとの前提に基づく。

こうした発言は、BitmineがEthereum保有分の評価損を受け、第1四半期に38億2000万ドルの損失を計上した直後に出た。米証券取引委員会(SEC)への開示資料によると、損失の大半は暗号資産保有に伴う37億8000万ドル超の未実現損失によるものだった。同期間の売上高は1100万ドルで、このうち1020万ドルはEthereumのステーキング収入が占めた。

市場価格はなお、Bitmineの平均取得単価を下回っている。Ethereum価格は2025年10月以降に43%下落し、足元では2300ドル前後で推移している。これは、Bitmineの平均取得単価である3660ドルを下回る水準だ。それでもBitmineは、4月14日に7万1524ETHを追加取得したと発表した。

これにより、BitmineのEthereum保有量は総供給量の約4.04%に相当する水準に拡大した。同社は4月9日のニューヨーク証券取引所(NYSE)上場後も買い増しを続けている。直近30日間でEthereum投資の内訳を開示した、Ethereumを財務資産として保有する企業は、BitmineとExodus Movementの2社のみだという。

StrategicEthReserveのデータによると、Bitmineは現在、企業として最大のEthereum保有者で、保有量は約460万ETHと集計されている。保有資産価値は100億ドルを超える。これにSharpLink Gamingが86万3000ETH、18億9000万ドル規模で続く。

評価損が膨らむ局面でもEthereumを積み増すBitmineの戦略は、市場で注目を集めている。リー氏の強気見通しが実際の相場反発につながるかに加え、トークン化とエージェント型AIがEthereum需要をどこまで押し上げるかが、今後の焦点となりそうだ。

キーワード

#Bitmine #Ethereum #Bitcoin #暗号資産 #トークン化 #AI #SEC #NYSE
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.