Hecto Financialは4月16日、Saltluxの米国法人Goover、ブロックチェーンウォレットインフラ企業のHecto Wallet Oneと連携し、AIエージェント向けのステーブルコイン自動決済基盤に関する概念実証(PoC)を開始すると発表した。
AIが自律的に取引を実行する場面の拡大を見据え、同社はステーブルコインを活用したグローバル決済インフラの構築を進める。超少額・高頻度・越境型の取引に対応できる次世代決済基盤への需要が高まる中、AI決済市場で中核的な役割を担うことを目指す。
今回の取り組みでは、Gooverの利用者に対する収益配分を、米ドル連動型ステーブルコインのUSDCで支払う仕組みを検証する。Gooverはレポートやプレゼンテーション資料、ポッドキャスト、動画などのAIコンテンツ生成機能を提供しており、今後はコンテンツの露出量に応じて広告収益を利用者に配分する収益共有モデルへの拡大を計画しているという。
PoCでは、Saltluxが収益配分額に相当する米ドルを預託し、Hecto FinancialがこれをUSDCに転換して利用者のウォレットに送金する方式を採る。Hecto Wallet Oneはデジタル資産ウォレットの生成・管理基盤を担い、決済環境を支える。
Hecto Financialは、AIサービスで生まれた経済的価値をステーブルコインで決済するグローバルインフラの実装事例として、今回のPoCに意義があるとしている。AIサービスの普及をにらみ、新たな決済・清算モデルを先行して検証する狙いだ。
同社は今回の協業を通じて、AIサービスに適した自動決済インフラを早期に確立し、グローバルAIエージェント決済市場の開拓につなげる方針。CircleとはCircle Payments Network(CPN)で提携関係を構築しており、制度整備の状況に応じてUSDCの発行要請にも対応できる体制を整えているとする。グループ会社のHecto Wallet Oneを通じて、デジタル資産ウォレットサービスまで一体で提供できる点も強みとしている。
Hecto Financialのチェ・ジョンウォン代表取締役は「AIエージェントサービスの普及が進むほど、決済と清算の機能はサービスの内部に自然に組み込まれていく」とコメントした。
その上で、「Hecto Financialは、ステーブルコイン基盤のグローバル清算インフラを通じて、AIが直接実行する取引を処理する中核決済レイヤーを担っていく」と述べた。さらに「今後もAI基盤サービス企業との連携を継続的に拡大し、グローバルAI決済インフラ市場をリードしていく」とした。