写真=マイケル・セイラー氏(Strategy会長、公式サイトより)

Strategyが4月上旬の2週間で「BTC Gain」が1万7585BTCに達し、約13億ドル相当になったと明らかにした。ただ、この数値は同社独自の指標に基づくもので、会計上の純利益やキャッシュフローとは性格が大きく異なる。15日付でBeInCryptoが報じた。

マイケル・セイラー会長は、BTC Gainについて「ビットコイン標準における純利益に最も近い指標」と説明した。これを基に同社は、第2四半期累計のBTC Yieldを2.3%、年初来のBTC Yieldを5.6%と提示している。年初来のBTC Gainは3万7339BTC、28億ドル相当としている。

もっとも、BTC Gainは会計指標ではない。保有ビットコインの増加分を、希薄化後の株式数を踏まえて調整した独自の非GAAP指標に近く、キャッシュフローや会計上の利益、優先株に伴う配当負担を直接示すものではない。

実際、4月上旬のBTC Gainは、株式発行を通じた追加購入を背景に算出された。Strategyはこの期間、市場での普通株売却とSTRC永久優先株プログラムを通じて約1万8798BTCを買い増した。一方、発行株式数の増加を反映すると、BTC Gainは1万7585BTCとなる。

同社のビットコイン保有量は計78万897BTC。累計購入額は590億ドル、平均取得単価は1BTC当たり約7万5580ドルという。足元のビットコイン価格は7万5000ドル台で推移しており、保有分はなお小幅な含み損の状態との見方もある。

このため、BTC Yieldがプラスでも、株主リターンまでプラスになるとは限らないとの指摘が出ている。BTC GainやBTC Yieldはビットコインの蓄積効率を示す一方で、同社のキャッシュ創出力や収益の質、優先株による配当負担の拡大は反映しないためだ。

会計上の損益との乖離はさらに大きい。Strategyは2026年1~3月期、保有ビットコインに関して144億6000万ドルの未実現損失を計上し、業績も市場予想を大きく下回った。同社が強調する4月上旬の「BTC Gain」13億ドル相当と、会計上の損益は一致しないことになる。

資金調達の構造にも注目が集まっている。フォン・レ共同最高経営責任者は、STRCの流動性が毎月2倍のペースで拡大していると説明しており、「基準日を巡る需給構造が興味深い」とも述べている。

ただ、STRCの性格には限界もある。利回りを伴うビットコインエクスポージャーの手段として個人投資家の関心を集める一方、価格は100ドル近辺にとどまるよう設計されており、ビットコイン急騰時のキャピタルゲインをそのまま取り込める商品ではない。

最終的な市場評価は、ビットコインの上昇基調が続くかどうかに加え、Strategyが現在と同様の手法で資本市場から継続的に資金を調達できるかに左右される。BTC Gainはあくまで保有拡大のペースを示す独自指標であり、そのまま実際の利益と受け止めるのは難しい。

キーワード

#Strategy #Bitcoin #BTC Gain #BTC Yield #STRC #永久優先株 #資金調達
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.