写真=Fed

米連邦準備制度理事会(Fed)は、2月と3月の公定歩合に関する会合で、プライマリークレジット金利を3.75%に据え置いた決定の背景を公表した。各地区連銀の理事はいずれの会合でも据え置きを支持した。4月14日、BeInCryptoが報じた。

公表された議事要旨は、2月9日と3月18日の理事会の議論をまとめたもの。いずれの会合でも金利変更を求める意見は出なかった。3月18日には連邦公開市場委員会(FOMC)との合同会合も開かれ、連邦基金金利の目標レンジは3.5~3.75%、準備預金金利は3.65%にそれぞれ据え置かれた。

Fedは据え置きの理由として、景気、雇用、物価の各指標に大きな方向転換が見られなかった点を挙げた。各地区連銀の理事は、多くの地域で経済環境はおおむね安定していると評価した。労働市場では雇用の伸びが限定的で、離職率も低水準を維持し、賃金上昇も緩やかだった。

一方で、一部地域では医療分野を中心に専門人材の採用難が続いているとの見方が示された。

企業の設備・技術投資も据え置き判断を支えた。各地区連銀の理事は、技術投資やAI関連投資の拡大が続いていると指摘した。企業は効率化に向けた支出を継続しているが、AIが労働市場に与える直接的な影響はなお限定的だとした。

物価面では、関税に起因するコスト圧力は前回評価に比べてやや和らいだとした。ただ、負担が完全に解消したわけではない。理事らは医療とエネルギー分野で非労働コストが上昇しているとみており、こうした残るコスト要因が、Fedが利下げに慎重な姿勢を維持する背景となっていることがうかがえる。

Fedは既存の融資制度の枠組みも維持した。セカンダリークレジット金利は、プライマリークレジット金利を50ベーシスポイント上回る4.25%とした。季節信用プログラムについても、従来の算定方式を継続した。

採決はいずれも全会一致だった。ジェローム・パウエル議長、フィリップ・ジェファーソン副議長を含む出席理事全員が賛成した。クリストファー・ウォラー理事とスティーブン・ミラン理事は2月会合を欠席したが、3月会合には参加した。

今回の議事要旨は、市場が年内の利下げ時期を見極める中でも、Fedが金融緩和への転換に慎重である姿勢を改めて示した。両会合とも、金利変更を模索する動きは見られなかった。

各地区連銀は経済環境を「おおむね安定的」と評価し、関税関連の物価圧力は「前回評価より緩和した」と判断した一方、医療・エネルギー分野を中心にコスト上昇要因が残るとの認識を示した。Fedが今後の判断を見直すには、インフレ鈍化を示す材料をさらに確認する必要があるとみられる。

キーワード

#Fed #FOMC #プライマリークレジット金利 #連邦基金金利 #AI #物価 #医療 #エネルギー
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.