イーサリアム(写真=Shutterstock)

イーサリアム(ETH)が足元でビットコイン(BTC)を上回る値動きを見せている。米ETF市場ではビットコイン関連資金が流出超となる一方、イーサリアムETFは流入に転じた。オンチェーンでも取引件数が急増しており、市場ではビットコインからイーサリアムへの資金シフトの兆しが意識されている。

ブロックチェーンメディアのCoinDeskが14日(現地時間)に報じたところによると、直近24時間の上昇率はイーサリアムが約8%、ビットコインが約5%だった。直近1週間でもイーサリアムが約4%、1カ月でも約9%、ビットコインを上回るパフォーマンスとなった。

ETFの資金フローは対照的だ。13日には米国のビットコイン現物ETFが合計3億2580万ドルの純流出となった。内訳はFidelityのFBTCが2億2900万ドル、ARKのARKBが6300万ドルの流出で、全体の流出を押し下げた。

これに対し、イーサリアムETFは純流入に転じた。日次では770万ドルが流入し、10日終了週の週間流入額は1億8700万ドルと、年初来で最大となった。直前3週間の純流出額が約3億800万ドルだったことを踏まえると、流れの反転が鮮明になった格好だ。累計純流入額も116億8000万ドルに達し、過去最高を更新した。

オンチェーン指標でもイーサリアムの活発さが目立った。データプラットフォームArtemisによると、イーサリアムの1日当たり取引件数は前週比41%増の約360万件だった。短期間で取引が急増し、ネットワーク活動が活発化したことを示している。

もっとも、指標の中身は一様に強いわけではない。同期間のステーブルコイン送金額は42.6%減少し、手数料収入も約50%縮小した。取引件数は増えたものの、1件当たりの取引規模は小さくなっており、経済的スループットはむしろ低下したことを意味する。

一方のビットコインは、ETFから資金流出が続くなかでも底堅く推移している。オンチェーン分析企業Glassnodeは最近のリポートで、ETFからの流出分を現物需要が吸収していると分析した。ただ、一部のモメンタム指標では過熱シグナルも確認されており、短期的にはボラティリティが拡大する可能性があるとしている。

市場の関心は、ビットコインからイーサリアムへ資金が移る循環が本格化するかどうかに向かっている。ただし、この流れが続くためには、イーサリアムETFへの資金流入が継続することに加え、オンチェーン上の実際の資金移動規模も拡大することが条件となる。

オンチェーン活動の質も重要な判断材料だ。2025年夏には、イーサリアムでUSDCとUSDTの送金規模が急拡大したことを追い風に、経済的スループットが大きく伸び、価格も4000ドル近辺まで上昇する局面があった。

今回の上昇が短期的な反発にとどまるのか、それともより長い上昇サイクルにつながるのかは、資金流入の持続性とオンチェーン活動の質的改善が鍵を握るとの見方が出ている。

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