Goldman Sachs(写真=Shutterstock)

Goldman Sachsは、ビットコインを直接保有しないインカム型の上場投資信託(ETF)を米証券取引委員会(SEC)に申請した。現物ETFと関連オプションを組み合わせ、ビットコイン相場への投資機会を確保しながら、コールオプションの売却でプレミアム収入を得る仕組みだ。

4月15日、ブロックチェーンメディアCoinpostによると、申請した商品の名称は「Goldman Sachs Bitcoin Premium Income ETF」。ビットコインそのものには投資せず、ビットコイン現物ETFと、それに連動するオプションを通じて価格変動へのエクスポージャーを取る設計となっている。

運用戦略の中核はコールオプションの売却だ。投資家が支払うオプション・プレミアムを継続的な収益源とし、売却するコールの規模はポートフォリオのビットコイン・エクスポージャーに対して40〜100%を想定している。

既存のビットコイン現物ETFとは性格が異なる。BlackRockやFidelityのビットコイン現物ETFが現物を直接保有し、価格への高い連動性を重視しているのに対し、Goldman Sachsの新商品は、価格追随を一部抑える代わりに、オプション戦略によるインカム獲得を前面に打ち出した。

一方で、この構造ではビットコイン上昇局面の利益は限定される。提出資料では、ビットコイン現物ETFや関連指数の価格が売却したコールの行使価格を上回った場合、ショートコールの損失が発生し、ロング側の上昇益が抑えられるとしている。ビットコインが大幅に上昇すれば、プレミアム収入を上回る損失が生じる可能性があるということだ。

逆に、価格が一定のレンジで推移する局面では、オプション・プレミアムが収益源として機能しやすい。値上がり益の最大化よりも、安定的なインカムの確保を重視した商品設計といえる。

市場では、足元で登場した他の商品との比較も意識されている。Morgan Stanleyが最近上場させたビットコイン現物ETF「MSBT」は、上場初日に約3400万ドル(約51億円)の出来高を記録した。現物型が価格連動を主軸としてきたのに対し、Goldman Sachsの申請案は、オプション・プレミアムを活用したキャッシュフロー創出を差別化材料に据えた格好だ。

投資家の選好が分かれる可能性もある。ビットコインの上昇分をそのまま取り込みたい投資家には従来の現物ETFが適する一方、急騰時の上値余地が制限されてもプレミアム収入を重視する投資家にとっては、新たな選択肢になりそうだ。

今後の焦点は、この戦略が実際の資金流入につながるかどうかだ。高い価格連動性を強みとする既存のビットコイン現物ETFに対し、Goldman Sachsはオプション売却による収益性で差別化を図る。こうした構造が、従来とは異なる投資需要をどこまで取り込めるかが注目される。

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