暗号資産投資商品への資金流入が急拡大した。CoinSharesの集計によると、先週の純流入額は11億ドルに達し、2026年1月初旬以来で最大の週間流入を記録した。米国からの資金が全体の約95%を占め、ビットコイン現物ETFが流入をけん引した。
4月13日付でThe Blockが報じたところによると、BlackRock、Fidelity、Bitwiseなどの資産運用会社が手掛ける暗号資産投資商品に、再び資金が大きく流入した。
週間流入額は前週の2億2400万ドルから大幅に増加した。前週はXRP関連商品が流入の中心だったが、先週はビットコイン関連商品が主役に戻った。
売買も増えた。週間の取引代金は前週比13%増の210億ドルとなったが、年初来平均の310億ドルには届かなかった。運用資産残高は2月初旬の水準まで回復した。
資金は主にビットコイン関連商品に向かった。ビットコインファンドへの流入額は8億7200万ドルで、年初来の累計流入額は20億ドル近くまで積み上がった。なかでも米国のビットコイン現物ETFが全体の流れを主導した。
一方で、市場が強気一辺倒だったわけではない。ビットコインのショート商品にも2020万ドルが流入し、2024年11月以来で最大の週間流入となった。現物ETFを通じた資金流入が相場を支える一方、下落に備えたヘッジ需要もみられた。
イーサリアム関連商品への流入も回復した。先週の流入額は1億9650万ドルだったが、年初来ではなお1億3000万ドルの純流出となっている。XRP関連商品には1930万ドル、マルチアセット商品には300万ドルの純流入があった。一方、ソラナ関連商品は250万ドルの流出だった。
CoinSharesのリサーチ責任者、ジェームズ・バターフィルド氏は、今回の資金流入の背景として、米国の物価指標の落ち着きと地政学リスクの緩和を挙げた。米インフレ率が市場予想を下回り、地政学的な緊張もやや和らいだことで、リスク資産選好が戻ったと説明している。
地域別では米国への集中が際立った。米国の流入額は10億6500万ドルで、週間流入全体の約95%を占めた。ドイツは3460万ドル、カナダは780万ドル、スイスは690万ドルだった。
市場では、今回の資金回復がどこまで続くかが焦点となっている。ビットコイン関連商品が流入をけん引し、イーサリアム関連商品にも持ち直しの動きが出た一方で、取引代金は年初来平均を下回り、ショート商品にも資金が流入した。資金はリスク資産に戻りつつあるものの、投資家心理が全面的に強気へ傾いたとはなお言い切れない。