LG Uplusは13日、全契約者を対象にUSIMの無償交換と更新対応を開始した。懸念されていた来店の集中は初日時点では大きく見られず、予約制の運用と十分な在庫確保が混乱の抑制につながったとみられる。
同社はU+oneアプリと公式サイトを通じ、店舗来店の予約システムを運用している。12日までの来店予約件数は18万560件で、このうち携帯通信契約者が16万873件、格安スマホ利用者が1万687件だった。対象契約者に占める割合は、それぞれ1.4%、0.2%としている。
今回の措置は、加入者識別番号(IMSI)の生成方式見直しが目的だ。LG UplusはLTE導入初期の2011年から、IMSIの生成時に実際の携帯電話番号の一部を反映してきた。
法令違反には当たらないものの、他の情報と組み合わせた場合にはセキュリティ上のリスクになり得るとの指摘が出ており、利用者の不安が高まっていた。SK TelecomとKTは、IMSIに乱数化措置を適用しているという。
LG Uplusは、IMSIの乱数化適用に向けて全契約者を対象にUSIMの無償交換と更新を進める。イ・ジェウォン氏(LG Uplusコンシューマー部門長)は「新たなセキュリティ体系の適用により、顧客がより安全に移動通信サービスを利用できるようにする」と説明した。
市場では、昨年のSK Telecomのハッキング事故後に実施された大規模なUSIM交換対応の記憶から、今回も需給逼迫を懸念する声が出ていた。SK Telecomでは当時、在庫不足によって初期対応で混乱が生じた経緯がある。
ただ、13日はそうした懸念は表面化しなかった。LG Uplusが確保したUSIM在庫は、携帯通信向け209万枚、格安スマホ向け168万枚の計377万枚の物理USIMに、eSIM200万件分を加えた計577万件規模となる。事前予約者数を大きく上回っている。
江北地域のLG Uplus店舗関係者は「大きな問題はなかった。オンラインでの更新にも対応できるため、想定したほど交換需要は多くない」と話した。
業界では、SK Telecomがハッキング事故後の事後対応だったのに対し、LG Uplusは潜在的な懸念を踏まえた事前措置だった点が、来店殺到を招かなかった背景との見方が出ている。予約制の導入に加え、1カ月前から準備を進めていたことも混乱抑制に寄与したとされる。
LG Uplusは先月17日にUSIM交換計画を事前公表し、在庫確保に注力してきた。全国1719店舗に現場要員約5700人と本社支援要員522人を投入するなど、対応体制も整えた。
一方、13日午前には一部でシステム障害が発生した。USIM交換と更新需要が一時的に集中し、関連システムに不具合が生じたという。
LG Uplus関係者は「対応開始時刻に合わせてトラフィックが一時的に集中した影響で、現在はすべて正常化している」と説明した。
業界関係者は「当初は予約ベースで需要を分散し、大きな混乱は防いだが、実際のUSIM交換が本格化すれば状況は変わり得る。来店需要が特定の時間帯や拠点に偏る可能性もあり、対応能力を一段と強化する必要がある」と指摘した。
LG Uplusはこのほか、全国61カ所の高齢者福祉館を訪問して交換サービスを実施する。現役の軍人に対しては、要請があれば宅配でUSIMを届ける方針だ。