ServiceNowが、全製品群をAIエージェント中心に再設計し、AIネイティブアーキテクチャへ移行する。業務全体のコンテキストを統合する「Context Engine」を投入するほか、開発者向けのSDKも4月末に提供開始する。SiliconANGLEが9日(現地時間)に報じた。
同社は、サービスやプラットフォーム、各製品を横断してエージェント自動化機能を組み込み、AIネイティブな基盤の構築を進める方針だ。
ServiceNowによると、企業のAI導入は依然として実証・試行段階にとどまっている。多くの組織では、連携していない多数のアプリケーションが個別に運用され、データサイロやセキュリティプロトコルも統一されていないという。
こうした分断は、自動化が成果につながりにくい要因になっている。チャットや要約のような用途には対応できても、実務を担うAIエージェントには業務全体のコンテキスト把握が欠かせず、その基盤が不足していると説明した。
この課題に対応するため、同社はContext Engineを投入する。組織内に散在するツールやアプリケーションを一元的に接続し、AIエージェントがビジネス全体の状況を把握できるようにする。
AIエージェントは判断の前提として、規制対応プロセスや承認手続きを自動で確認する仕組みを備える。Service GraphとKnowledge Graphを活用し、アプリケーション間の関係、資産の依存関係、ポリシー管理を理解できるとしている。
Context Engineは近く、一部顧客向けにプレビュー提供を開始する予定だ。あわせて開発者エコシステムの拡大に向け、ServiceNow SDKと「Build Agent Skills」を4月末に提供開始する。
開発者はClaude Code、OpenAI Codex、Cursorなどのサードパーティーツールを使ってアプリケーションを開発し、ServiceNowに直接デプロイできる。デプロイ後は、ServiceNowのセキュリティとガバナンスの仕組みが自動的に適用されるという。
また、同社は中堅・中小企業向けに「Enterprise Service Management Foundation」も投入する。IT、人事、法務のサービス自動化を支援するAIエージェントを導入しやすくする狙いだ。
ServiceNowの社長兼最高製品責任者(CPO)、アミット・ザベリ氏は「顧客がすべての製品とパッケージで完全なAIネイティブ体験を始められるよう、必要な機能を標準で提供する」と述べた。