ByteDance(写真=Shutterstock)

TikTok親会社のByteDanceの企業価値が6000億ドルを超えた。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が8日、創業株主の1人による持ち分売却を巡って投資家の引き合いが集まり、評価額が過去最高水準に達したと報じた。

報道によると、今回の取引は約9億ドル規模の持ち分移転を見込む。売り手は当初、企業価値を5500億ドルとしていたが、投資家の関心が強かったことから提示評価額を引き上げたという。最終的に、さらに高い評価額でまとまる可能性もある。

複数の買い手候補が取得に向けて協議しているものの、取引はまだ確定していない。ByteDanceはコメント要請にすぐには応じなかった。

今回の持ち分売却は、ByteDanceが世界的な規制リスクに直面するなかでも主力事業を維持してきた局面で進んでいる点でも注目される。ByteDanceは1月、米事業の継続に向けて「TikTok USDS Joint Venture」を設立した。ByteDanceの出資比率は19.9%で、Oracle、Silver Lake、MGXがそれぞれ15%を保有する。既存のByteDance投資家グループは30.1%を維持し、電子商取引や広告、マーケティングなどの事業は従来の米国法人に残した。

ByteDanceの企業価値はここ数年、大きく変動してきた。2021年4月には、TikTokの中国版姉妹アプリ「Douyin」の上場観測を背景に4000億ドル近くまで上昇した。その後はIPO計画の棚上げを受け、一時3000億ドル水準まで低下した。

その後、2025年4~6月期には米事業の構造再編とAI事業の進展を追い風に、企業価値は再び4000億ドル水準へ回復した。上昇基調はその後も続き、昨年11月には中国の投資会社が約4800億ドル相当の評価で持ち分を取得し、未上場市場での需要の強さを示した。続く今年2月には、初期投資家のGeneral Atlanticが企業価値5500億ドルを基準に持ち分売却を進めていると伝えられていた。

今回の取引は、ByteDanceの未上場市場での評価を改めて押し上げる材料となっている。最終合意には至っていないものの、創業株主の持ち分売却に複数の投資家が参加したことで、米事業再編とAI成長を織り込んだ新たな評価水準が意識されている。

キーワード

#ByteDance #TikTok #AI #未上場株 #持ち分売却 #米国事業
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.