ドナルド・トランプ米大統領の弾劾可能性を巡る見方が強まるなか、同氏の名を冠したミームコイン「OFFICIAL TRUMP(TRUMP)」が下落基調を強めている。政治リスクに加え、オンチェーン指標の悪化やテクニカルの崩れが重なり、過去最安値の更新が意識される展開となっている。
26日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、TRUMPは足元で3.11ドル前後まで下落し、前日比で5%超安となった。過去最安値の2.705ドルに接近している。
テクニカル面では、主要サポートとして意識されていたフィボナッチ0.236の水準である3.128ドルをすでに下回った。追加下落を食い止める明確な支持線は乏しく、下値不安が強まっている。
オンチェーンデータも弱気地合いを裏付けている。3月に入ってからは取引所へのネット流入が続き、保有者の間では押し目買いより売却やポジション解消を優先する動きが目立った。3月上旬には1日当たり数百万〜1000万トークン規模の資金フローが観測され、3月14日には約2200万トークンの大口流入も確認されたが、その後の買い支えにはつながらなかった。
投資家の実現損益も悪化している。同期間のネット実現損益は一度もプラス圏に戻らず、3月14日には約7000万ドルの損失を記録した。その後も日次ベースの損失が続き、利益確定ではなく損切り売りが優勢だったことを示している。市場では、通常の資金循環というより「投げ売り(capitulation)」のシグナルと受け止められている。
政治要因も相場の重しだ。予測市場プラットフォームのKalshiによると、トランプ大統領が2028年までに弾劾される確率(弾劾確率)は69%まで上昇した。短期的な可能性は低いものの、長期的な政治不確実性の高まりが、TRUMPの価格を支える材料を弱めているとの見方が出ている。
今後の値動きについては、現在値から約13%下落すると過去最安値を割り込み、新たな安値圏に入る可能性がある。一方で反発には、まず3.39ドルの回復が必要で、さらに3.81ドルを上回って推移できるかが焦点となる。
市場では、TRUMPは単なるミームコインではなく、政治イベントとの連動性が強い資産とみられている。今後の価格動向も、政治リスクと投資家心理に大きく左右される公算が大きい。