タグすり替えへの厳格対応方針を示したMusinsaの告知画像(画像=Musinsa)

Musinsaは、出店ブランドによる「タグすり替え」問題に対し、厳格に対処する方針を打ち出した。事実関係が確認された場合は、販売停止や契約解除に加え、Musinsaと29CMを含む同社プラットフォーム全体で恒久的に出店を制限する可能性がある。7月に上場予備審査の申請を予定するなか、管理体制とプラットフォームの信頼性が改めて問われそうだ。

同社は最近、タグすり替えで摘発された出店ブランドに対し、出店停止を含む厳正な措置を取ると明らかにした。タグすり替えは、他社商品のタグのみを差し替え、自社製品であるかのように販売する行為を指す。

発端となったのは、Musinsaに出店していたハンドメイド靴ブランド「MARZIN」の革靴商品を巡る疑惑だ。米Horweenのコードバンレザーを使用したとする商品説明が、イベント終了後に削除されたとの指摘が出た。

当該商品の価格は、イベント期間中の値引き適用後でも50万ウォン台と高額だったことから、議論は急速に広がった。ブランド側は当時、タグすり替えや詐欺の疑いを否定していたが、現在はMusinsaのプラットフォームから姿を消している。

Musinsaはこの問題を受け、今後、出店審査時に自社製造品として申告した商品についてタグすり替えが確認された場合、同社が運営する全プラットフォームへの出店を恒久的に制限する方針を示した。

出店ブランドのタグすり替えは、個別ブランドの問題にとどまらず、プラットフォーム全体の信頼に直結する。Musinsaは独自の審査を経てブランドを受け入れているため、消費者はその審査体制も含めて購入判断をしている。審査や確認に不備があれば、プラットフォーム全体の信用低下につながりかねない。

Musinsaが取扱商品の信頼性を巡って批判を受けたのは、今回が初めてではない。2022年には「Musinsa Boutique」で販売した輸入ラグジュアリーブランド「Fear of God Essentials」のTシャツが偽物と判定され、物議を醸した。

当時は、Naverのリセールプラットフォーム「KREAM」が当該商品を偽物と判定したことで騒動が拡大した。リセール市場では真贋判定能力が主要な論点となっていた時期でもあり、Musinsaも信頼面で少なからぬ打撃を受けた。

問題となった商品は、Musinsaが在庫を直接保有して販売していたものだった。現在は入庫前の段階で、TIPA(貿易関連知的財産権保護協会)などの専門機関と連携し、事前検品を実施している。

ただ、その後もMusinsaの取扱商品を巡る議論は断続的に起きており、プラットフォームとしての責任が改めて問われてきた。今回のタグすり替え問題に関しても、同社は現行法の下では、通信販売仲介事業者であるプラットフォーム側が事前の商品検査を一律に義務付けるのは難しいと説明している。

Musinsaの関係者は、「今回のタグすり替えは、ブランド側が在庫管理と配送を担う委託販売の構造の中で発生した」とした上で、「Musinsaが商品現物を直接保有しないため、物理的に全数を事前確認するのは難しい面がある」と述べた。

一方で同社は、安全取引ポリシーに基づき、技術面と制度面の補完策を進める。来月には自社開発のAIベースのオンライン検査システムを構築し、Musinsaと29CMに出品されている約120万商品の類似性を一括調査する計画だ。

同社関係者は「今後はMusinsa以外のチャネルにも分析対象を広げ、フィルタリング体制をさらに高度化していく」としている。

市場では、Musinsaが今回、厳格な対応方針を打ち出した背景には、IPOを前にリスク要因を先回りして抑え込む狙いがあるとの見方も出ている。業界によると、同社は7月に上場予備審査を申請する予定で、企業価値は10兆ウォン規模とみられている。

業績は足元で拡大基調にある。2024年の売上高は1兆2427億ウォン、営業利益は1028億ウォンで、前年の営業損失86億ウォンから黒字転換した。

2025年は第3四半期累計で売上高9730億ウォン、営業利益706億ウォンを計上した。営業利益は前年同期比20.1%増だった。

同社は昨年下期に続き、今年に入ってからもオフライン店舗の拡大を進めている。年内に20店舗超を新規出店し、国内外で計60店舗体制とする目標を掲げた。

昨年末時点の店舗数は国内33店、中国1店の計34店で、1年で70%超増やす計画となる。店舗フォーマットも「Musinsa Store」「Standard」「Empty(ハイエンド)」「Kicks(シューズ)」へと広がっており、ファッション領域での事業裾野を広げている。

Musinsaの関係者は「現在、当該ブランドから提出された釈明資料を検討している。手続きが進む間は、当該ブランドの全商品の販売を停止している」と説明した。その上で、「AIベースのオンライン検査システムを導入し、モニタリングの死角を減らしたい」と述べた。

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