ゲームエンジン大手のUnityは11日、ゲーム業界の開発動向をまとめた「2026 Unityゲーム開発レポート」を発表した。開発時間の短縮が進み、AI導入率は95%に達した。あわせて、MCPの活用拡大やクロスプレイ重視、収益源の多様化といった傾向も明らかになった。
同レポートは、地域や事業規模の異なるゲーム開発者300人への調査に加え、前年にUnityエンジンおよび関連エコシステムを利用した約500万人の開発データを基に作成した。
レポートによると、開発者の52%は管理負荷の低い小規模プロジェクトに注力している。20%は、開発サイクルが短期化していると回答した。
Unityプロジェクトの開発時間の中央値は、2022年1月から2025年12月にかけて91時間から21時間に減少し、77%減少した。月間アクティブユーザー数(MAU)が100万人を超える大規模プロジェクトでも、中央値は2023年3月の462時間から2025年10月には86時間まで縮小した。
開発スタジオでは、プレイヤーに訴求しやすいタイトルを志向する傾向もみられた。ジャンル別ではロールプレイングが55%で最も多く、ストラテジーが53%、アクション/アドベンチャーが52%で続いた。一方で、73%はカジュアルゲームを開発していると答えた。
AIツールの活用も広がっている。多くのスタジオは主にバックエンド開発や計画業務でAIを利用しており、回答者の95%がすでに業務に導入済みだった。用途はコーディング支援が62%で最も多く、文章作成やナラティブデザインが44%で続いた。導入効果としては、業務効率の向上が73%、意思決定の質の向上が62%、リソース削減が51%だった。
調査対象のスタジオの50%は、モデル・コンテキスト・プロトコル(MCP)サーバーを利用している。このうち90%は、ゲームエンジンやエディターとの接続を目的にMCPを活用していると回答した。導入効果としては、工数削減や反復作業の高速化が40%、エラー削減と成果物の品質向上が39%を占めた。
継続利用を促す施策としては、クロスプレイや競争要素の強化が重視されている。83%はオンラインマルチプレイヤーゲームの構築を志向し、72%はクロスプレイ機能を優先的に検討すると答えた。デイリー報酬、ミッション、リーダーボードの実装率はいずれも78%に達した。プロモーションチャネルではオンラインイベントが62%、ソーシャルメディアが60%と高く、新興市場ではインドが73%、マレーシアが51%で有望地域に挙がった。
ビジネスモデルの多様化も進んでいる。スタジオの24%は、ゲーム本体の販売に加え、関連商品、広告収入、受託サービスなどに収益源を広げている。82%はゲーム関連の協業やパートナーシップを結んでおり、57%はブースターアイテム、装飾アイテム、ゲーム内通貨などのインアプリ課金を活用している。今後の展開先として重視するプラットフォームは、デスクトップが30%、モバイルが28%、携帯型ゲーム機が16%だった。