SK hynixは、SanDiskと共同でAI推論向け次世代メモリ「HBF(High Bandwidth Flash)」の標準化を進める。両社はOCP(Open Compute Project)傘下に専任ワークストリームを設置し、HBMとSSDの間を担う新たなメモリ階層の仕様策定に着手した。
両社は25日(現地時間)、米カリフォルニア州ミルピタスのSanDisk本社で「HBF仕様標準化コンソーシアム・キックオフ」イベントを開催し、HBFの標準化方針を公表した。
HBFは、超高速メモリであるHBMと大容量ストレージのSSDの中間に位置する新たなメモリ階層だ。HBMの高性能とSSDの大容量という特性の間を埋め、AI推論で求められる容量拡張と電力効率の両立を狙う。
AIサービスの利用拡大に伴い、高速かつ効率的なメモリの重要性は一段と高まっている。一方、既存のメモリ構成だけでは、推論段階で必要となる大容量データ処理と電力効率の両立が難しい。HBFは、こうした課題に対応する新たな選択肢として位置付けられる。
SK hynixは、HBFの導入によってAIシステムの拡張性を高めるとともに、システム全体の運用コスト削減にもつながるとみている。業界では、HBFを含む複合メモリソリューションの需要が2030年前後に拡大すると見込んでいる。
SK hynixとSanDiskは、HBMとNAND分野で培ってきた設計・パッケージング技術と量産経験を基に、HBFの標準化と製品化を先行して進める方針だ。
SK hynixで開発総括社長を務めるアン・ヒョン氏は、「AIインフラの中核は、単一技術の性能競争を超え、エコシステム全体を最適化することにある」と述べた。その上で、「HBFの標準化を通じて協力体制を構築し、AI時代の顧客やパートナーに最適化したメモリアーキテクチャを提示することで、新たな価値を創出していく」と語った。