トム・リー氏が、Binance創業者のチャンポン・ジャオ氏(CZ)の投稿に反応し、暗号資産市場で先高観が広がっている。市場では10月相場への期待が強まる一方、Bitmineによるイーサリアムの積み増しも注目材料となっている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、9月30日、CZは緑がかった自撮り写真とともに「Soon...」とだけ記した投稿を公開した。これに対し、リー氏は投稿を共有したうえで、「同意する。暗号資産を十分に保有しているか」と反応した。
市場ではこの投稿について、10月の強気相場やBNBの上昇を示唆するとの見方が広がった。一方、リー氏の発言は、投資家に暗号資産の保有比率を改めて問いかける内容として受け止められている。
リー氏は、ソウルで開かれたコリア・ブロックチェーン・ウィークでも、人工知能(AI)システム需要を背景に暗号資産市場が強気局面に入っているとの見方を示していた。ビットコインの目標価格についても15万ドル(約2250万円)を維持している。
こうした楽観ムードと並行して、Bitmineのイーサリアム買い増しも市場の関心を集めている。同社は2025年夏に始めた「5%の錬金術」購入プログラムを通じ、ETH供給量の5%確保を目指してきた。
同社によると、現在のイーサリアム保有量は供給量全体の約4.9%に達し、進捗率は98%となった。5%確保は目前に迫っている。
Bitmineは保有するイーサリアムを活用した収益化も進めている。保有分の約84%に当たる506万7000ETHをステーキングしており、年間で数億ドル規模の収益を上げているとした。
もっとも、CZの投稿自体には具体的な相場見通しや目標価格は示されていない。投稿は緑がかった自撮り写真に「Soon...」という短文を添えた内容にとどまる。
それでも市場はこれをポジティブなシグナルとして受け止めた。ただ、CZは過去にも、自身の投稿から隠れた金融アドバイスを読み取ろうとしないよう注意を促している。
主要な暗号資産はこの1カ月、比較的安定した上昇基調を維持した。9月末時点では、ビットコインが8万3300ドル(約1249万5000円)前後、イーサリアムが2698ドル(約40万4700円)前後、BNBが757ドル(約11万3550円)前後で推移した。
直近30日間の上昇率は7~11%で、市場は緩やかな上昇基調のまま10月入りした。
一方で、市場では昨年に大規模清算が起きた10月10日を前に警戒感も残る。前年同日には190億ドル(約2兆8500億円)規模の清算が発生し、当時としては過去最大を記録した。
10月相場への期待が高まる一方で、急落を招き得る市場構造への警戒もなおくすぶる。リー氏の発言に加え、Bitmineが現物保有の拡大とステーキングによる収益化を並行して進めていることも、市場の楽観論を後押しする材料として意識されている。