Ethereum(ETH) 写真=Shutterstock

Ethereumが9月に約9%上昇し、2016年以来の高い月間リターンを記録する可能性が高まっている。デリバティブ市場での未決済建玉の拡大に加え、現物需要の持ち直しやステーキングの増加も重なり、月末まで上昇基調を維持できるかが焦点となっている。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが9月29日(現地時間)に報じたところによると、Ethereumは同日2712.51ドルで取引され、9月の上昇率は一時9.76%に達した。

Ethereumはこれまで、9月に平均8.57%下落する傾向があったが、今回はいわゆる「9月の呪い」を振り払い、流れを変えつつある。足元の水準を維持すれば、2016年の13.3%上昇以来の強い9月となる見通しだ。

テクニカル面でも変化がみられる。Ethereumは2700ドルを回復し、従来の弱気基調を崩した。ビットコインに対する価格比率も0.032BTC前後を維持している。

2025年10月10日の清算局面の影響から立ち直るまでには数カ月を要したが、約1年が経過した現在は回復期待が強まっているという。

直近の上昇局面では、Hyperliquidでの動きが目立つ。同市場におけるEthereumの未決済建玉は2.46%増え、30億ドルを超えた。出来高は12億ドルだった。

ビットコインの1日出来高は22億ドル超と規模で上回ったものの、Ethereumのほうがポジションの積み上がりペースは相対的に速かった。

大口投資家のスタンスは分かれている。Hyperliquidのクジラ口座では65%超がロングに傾き、市場平均の57%を上回る強気姿勢が確認された。

一方で、同プラットフォームで最大のEthereumポジションは、名目価値2億8300万ドル規模のショートだ。資金調達率(ファンディングレート)がプラス圏を維持する中、約260万ドルのファンディング収益を得ているという。

清算が集中しやすい価格帯も意識されている。Hyperliquidではロングの清算ゾーンが2500ドル台まで、ショート側の清算流動性は2900ドル近辺まで形成されている。

マーケットメイカーのWintermuteもショートを積み増している。Wintermuteは合計1億2600万ドルのショートポジションを構築しており、このうちEthereumのショート未決済建玉は4692万ドルに達した。評価益に加え、約40万2000ドルのファンディング収益も積み上がっているとされる。

現物需要にも持ち直しの動きが出ている。匿名のクジラはOKXとBinanceで3100万ドル相当のEthereumを買い集め、自己管理ウォレットへ移した。

長期保有傾向を示す蓄積アドレスの保有量も9月に入って急増し、現在は2300万ETHを超えた。市場では、大口保有分が売却に回っていない点を、長期保有姿勢が維持されているシグナルと受け止めている。

供給面でも、市場に出回るEthereumが減る流れが強まっている。現在、Ethereum供給量全体の35.72%に当たる4300万ETH超がステーキングされている。

直近ではSharpLink Gamingも4万2072ETHをステーキングした。Ethereumを財務資産として保有する企業の間では、ステーキングを主要な運用手段として活用する動きが広がっているという。企業の財務保有量は計849万ETHと集計され、そのうち相当量がステーキングに回っている。

600万ETH超を保有するBitmineも、保有資産の大半をステーキングする計画だとしている。

Ethereumは9月特有の弱さを崩し、価格だけでなく、デリバティブ市場、現物需要、ステーキング指標もそろって改善している。月末まで現在の上昇率を維持できれば、2016年以来の強い9月になる可能性がある。

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