ブラジルの金融市場インフラ企業CSD BRは、規制下の資本市場インフラにXRP Ledgerを導入する。ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、まずはBTG Pactualの投資ファンド持分を対象に、追加の記録・監査基盤として活用を始める。
初期の対象資産は、ブラジルの大手銀行BTG Pactualの投資ファンド持分。これらの持分は現在CSD BRに預託されており、既存の規制下にある資本市場インフラにXRP Ledgerを接続する形でプロジェクトを進める。
CSD BRは、資産登録や中央預託などを手掛けるブラジルの金融市場インフラ事業者で、ブラジル中央銀行を含む主要な金融規制当局の認可を受けている。今回の取り組みは、ブロックチェーンの実証実験にとどまらず、規制下の資本市場インフラへ実装する事例として位置付けられる。
Rippleのルーク・ジャッジスは、「XRP Ledgerがこの規模の金融市場インフラに公に統合されるのは初めてだ」と述べた。また、CSD BRに登録された資産規模は22兆ブラジルレアル超だとして、今回の協業の重要性を強調した。
Rippleの中南米統括シルビオ・ペガドは、試験導入から実運用インフラへの移行は分散型台帳業界にとって重要なマイルストーンだと評価した。今回のプロジェクトは、単なる概念実証にとどまらないという認識を示した形だ。
市場面では、ブラジルの固定利回り資産市場への拡大可能性にも注目が集まる。ルーク・ジャッジスは、今回の取り組みがブラジルの大規模な固定利回り資産市場の大部分をXRP Ledgerへ移す道を開く可能性があると述べた。あわせて、ブラジルが世界有数の経済規模を持つ市場である点にも言及した。
技術選定の理由についてルーク・ジャッジスは、XRP Ledgerが金融用途を前提に設計され、既存の規制インフラと即時に統合できる点を挙げた。CSD BRは複数チェーンを並行的に試す実験の一環としてではなく、現行の技術スタックにおける唯一のブロックチェーンとしてXRP Ledgerを採用したという。
今回の導入により、XRP Ledgerはブラジルの規制下にある資本市場で、実際に記録・監査インフラを担う初の事例となる見通しだ。今後は、対象資産がBTG Pactualのファンド持分を超えて広がるのか、固定利回り資産市場へ波及するのかが次の焦点となる。