ビットコインは週初の下落局面でも8万2500ドルの主要サポートを維持し、8万4000ドル台を回復した。米長期金利の上昇や地政学リスクが重しとなる中でも、上昇基調を維持するうえで重要な価格帯を守った格好だ。Cointelegraphが29日に報じた。
米30年債利回りは一時5.58%まで上昇し、2002年6月以来の高水準を記録した。その後は5.55%前後までやや低下した。10年債利回りも5.26%まで上昇し、2007年6月以来の高水準を付けた。前日は、米国とイランを巡る戦争リスクへの警戒感や、世界的な原油供給不安を背景に、リスク資産全般に売り圧力が強まった。
QCP Capitalは、地政学的な不透明感に加え、米マクロ指標を巡る警戒や市場全体のデレバレッジが、足元でみられるビットコインのテクニカル面の強さに対する下押し要因になり得ると指摘した。短期的な変動要因としては、戦争関連のヘッドラインと今週予定される米経済指標を挙げた。
今週は、水曜日に8月の個人消費支出(PCE)指数、金曜日に9月の非農業部門雇用統計の発表が予定されている。
ビットコインは今回の下落局面でも8万2500ドルを割り込まなかった。トレーダーのRekt Capitalは、この水準について、上昇トレンド維持の分水嶺となる重要な価格帯だと指摘した。
さらに、ビットコインは2026年に長く推移した6万~8万ドル帯の上限を、足元ではサポートとして再テストしていると分析した。今回の再テストは、今後のトレンドを左右する局面になる可能性があるとしている。
一方、オンチェーン指標では利益確定圧力の強まりが鮮明になっている。Glassnodeは最近の市場レポートで、ビットコイン投資家の実現利益と未実現利益が先週大きく増加し、足元の価格帯では市場全体の収益性が過度に高まっていると分析した。
ネット未実現損益(NUPL)は週初に14.25を記録し、1月以降で最高となった。
また、含み益のある状態で移動したコインと、損失を抱えた状態で移動したコインの比率は、先週の0.8から1.4へ急上昇した。Glassnodeは、こうした動きが利益確定主導の相場環境を強く示しているとみている。
こうしたオンチェーン動向を踏まえ、市場ではビットコインの上昇が9万ドル近辺で鈍る可能性があるとの見方も出ている。