Volvo Trucksの電動トラック(写真=Volvo Trucks)

欧州連合(EU)の主要トラック市場9カ国のうち6カ国で、電動トラックの総保有コスト(TCO)がすでにディーゼルトラックを下回っていることが分かった。CleanTechnicaが29日付で、T&Eの分析結果として報じた。対象の6カ国は、EUの大型新車トラック販売の46%を占める。

T&Eによると、電動トラックの導入による5年間のコスト削減額は、オランダで最大10万ユーロ、ドイツで8万5000ユーロ、デンマークで6万9000ユーロに達する見通しだ。これらの市場では、投資回収期間も約2年にとどまるとしている。

さらに、より低価格な中国製トラックを導入した場合、削減幅は一段と広がる。オランダでは、5年間の削減額が最大12万8000ユーロに拡大する可能性があるという。

背景には、生産規模の拡大に伴う車両価格の低下に加え、各国の支援策がある。EUのトラック向けCO2排出基準が電動トラックの供給拡大を後押しし、車両購入補助金や低い道路通行料もコスト低下に寄与した。

欧州で新たなエネルギー危機への懸念が強まる中、ディーゼルトラックと電動トラックの運行コスト差はさらに広がっている。T&Eは、現行政策が維持され、ユーロビネット指令やRED IIIに関連する追加措置が講じられれば、車両購入補助金が縮小した場合でも、2030年までに調査対象の9カ国すべてで電動トラックの運行コストが低下すると見込んでいる。

この見通しの前提として、T&EはEUの2030年トラックCO2削減目標(43%)の維持を提言した。イタリア、フランス、スペイン、ポーランドに対しては、無排出トラックの道路インフラ使用料を2031年まで100%免除し、その後も50~75%減免するユーロビネット指令の実施を求めた。

また、スウェーデン、フランス、ポーランド、イタリア、スペインについては、公共充電に加えて車庫充電にもRED IIIの電力クレジットを適用し、電力コストを引き下げる必要があると指摘した。

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