ニューヨーク市が20件超のマイクロモビリティ関連法案を審議する。写真=Shutterstock

米ニューヨーク市は9月30日、電動自転車や電動キックボードなどマイクロモビリティを巡る20件超の法案を審議する。州法上は認められているクラス3電動自転車について、販売・貸与や公共空間での走行を禁じる案も含まれており、違法な高出力車の取締強化と合法車への規制範囲が焦点になる。

米メディアElectrekによると、ニューヨーク市議会の交通・インフラ委員会は同日、電動自転車、電動キックボード、モペッド、配達プラットフォーム、取締体制などに関する法案を審議する。違法な高出力・高速車両への対応を強める一方で、合法なクラス3電動自転車まで規制対象に含めるかどうかが論点となる。

ニューヨーク州法では、電動自転車を3つの区分に分けている。クラス1は、ペダル走行時に限って時速20マイル(約32km)までモーター補助を受けられる。クラス2は、スロットルによって時速20マイルまで走行できる。

クラス3は、スロットルまたはペダルアシストにより時速25マイル(約40km)までモーター補助が可能な車両を指す。ニューヨーク州内でクラス3の利用が認められているのはニューヨーク市だけで、運転免許や車両登録は不要だが、利用は16歳以上に限られる。

クリスタル・ハドソン市議が提出した法案では、クラス3電動自転車の販売と貸与を禁止する。初回違反には罰金を科さない一方、2回目以降は最大2000ドルの民事制裁金を科すことができるとしている。

別の法案では、道路や公園など公共の場所でクラス3電動自転車の走行自体を禁じる案も示された。いずれも現時点では審議段階にある。

違法改造車を念頭に置いた取締案も進んでいる。警察が交通局と連携し、ダイナモメーターを使って疑わしい車両のモーター出力と最高補助速度を測定し、出力が750ワット以上か、法定の速度基準を超えているかを確認する内容だ。検査は、違法車両と疑う合理的な根拠がある場合に限って実施する仕組みとした。

配達プラットフォームに対しては、配達員が使用するモペッドの登録状況の確認や、事故時の責任を補償する保険への加入を求める案が示された。同時に、クラス3電動自転車や基準超過車をクラス1・2の電動自転車、または購入バウチャーと交換する下取りプログラムも議論されている。

今回の審議は、ニューヨーク市がマイクロモビリティの安全対策を強化する中で、違法な高性能車の取締と合法な電動自転車への規制をどこまで広げるのかを見極める場となりそうだ。

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