ビットコイン 写真=Shutterstock

CryptoQuantの分析によると、ビットコインの推定総需要が直近30日ベースでマイナス17万1000BTCまで落ち込んだ。価格は上昇した一方で、先物市場と現物市場の需要指標はそろって悪化した。

CoinPostが28日付で報じたところでは、CryptoQuantのアナリストであるダークポスト氏は、ビットコイン需要に改善の兆しは見られず、足元ではむしろ弱含んでいるとの見方を示した。

推定総需要は、先物市場の需要と現物需要を合算した指標。ダークポスト氏は、直近1カ月で市場の需要基盤が弱まったと分析している。

内訳を見ると、特に先物市場の減速が目立つ。先物需要は16万4000BTCから3000BTCまで急減した。現物需要はマイナス17万4000BTCだった。現物ETFへの資金流入が続くなかでも、現物需要がなおマイナス圏にとどまった点が特徴だという。

同氏は、こうした動きを踏まえ、価格と需要指標の乖離が広がっていると指摘した。ビットコイン価格は直近15日で7万4000ドルから8万3000ドル台へ上昇し、上昇率は約13%となった。一方、同期間の需要推定値は低下基調が続いた。

こうした乖離は、足元の上昇が需要回復を伴っていない可能性を示している。先物と現物の双方で需要が弱まる一方、価格は上昇しているためだ。とりわけ、現物ETFへの資金流入が続いているにもかかわらず、現物需要がマイナス圏を脱していないことは、需給の実態と価格動向にずれがあることを示しているという。

市場の関心を集めそうなのは、先物需要の急減だ。16万4000BTCだった先物需要が3000BTCまで縮小したことについて、同氏は短期の投機マネーの勢いが急速にしぼんだシグナルとみることができるとしている。

もっとも、今回示されたデータだけで、需要の弱さがただちに価格調整につながると断定するのは難しい。現時点で確認できるのは、需要指標が悪化する一方で価格が上昇したという事実だ。

今回の分析は、ETFへの資金流入が続いても、現物と先物の需要が同時に弱まる可能性があることを示した。価格上昇と需要指標の不一致は、ビットコイン市場の短期動向を見極めるうえで、需給構造をあわせて見る必要性を浮き彫りにしている。

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