ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインは週前半に8万3000ドルを割り込んだものの、第3四半期ベースでは40%超の上昇率を維持している。2017年以降で最も強い第3四半期となる可能性もあり、月末・四半期末を控えた今週は、米国の物価・雇用指標に加え、中東情勢が相場の方向感を左右しそうだ。

Cointelegraphによると、28日(現地時間)の市場では、米国による対イラン追加空爆の可能性が意識され、ビットコインは米株価指数先物とともに軟調に推移した。週次クローズ後には下押し圧力も強まったという。

TradingViewベースのBTC/USDは8万3000ドルを下回り、約1週間ぶりの安値を付けた。一方、週次終値は8万4450ドルと、1月末以降で最も高い水準を保った。

上値の節目としては、2026年の年初来始値に当たる8万8700ドルと、ビットコイン現物ETF投資家の平均取得単価とされる8万6000ドルが意識されている。

短期的には、板に積み上がった売り注文も上値を抑える要因だ。CoinGlassによると、8万5700ドル近辺には3000万ドル規模の売り注文が並び、現物価格の下落を加速させた。

今週は9月の月末と第3四半期末が重なる。主要価格帯を巡る攻防は、通常以上に重要度を増している。

下値の目安としては、ビットコインを財務資産として保有する企業の平均取得単価とされる8万500ドルに加え、投資家全体の取得単価を示す指標「トゥルー・マーケット・ミーン」の7万6700ドルが支持水準として挙げられる。

CryptoQuantによると、直近1〜4週間でビットコインを買った短期保有者の平均取得単価は7万8300ドルで、足元でも含み益圏を維持している。

マクロ面では、10月1日に発表される8月の米個人消費支出(PCE)物価指数が注目材料となる。市場では前年同月比3.6%、前月比0.3%を見込んでいる。

PCEは米連邦準備制度理事会(Fed)が重視するインフレ指標だ。Fedが9月会合で政策金利を0.25ポイント引き上げて以降、市場では年末に向けた追加利上げ観測が強まっている。

CMEグループのFedWatchによると、10月会合で0.25ポイントの追加利上げが実施される確率は、1週間前の57.7%から28日時点で70.3%に上昇した。

中東情勢もリスク資産全般の重荷となっている。ドナルド・トランプ米大統領は先週末、イランの停戦提案を拒否し、追加の軍事行動の可能性も否定しなかった。

こうした動きを受け、ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は1バレル=95ドルまで上昇し、28日には3%高となった。

週後半には、米国の9月非農業部門雇用統計が次の焦点となる。8月は雇用者数が16万2000人増と市場予想を大きく上回り、金融引き締め観測を強めた。市場では9月の新規雇用者数を8万3000人程度と見込んでいる。

テクニカル面では、8万2500ドルを維持できるかが重要なポイントとされる。トレーダーのRekt Capitalは、週足チャートの逆ヘッド・アンド・ショルダーを根拠に、2026年の弱気相場が終息した可能性を見極めている。

同氏は、8万2500ドル近辺について「今回のサイクルでは、2022年の蓄積パターン上限に近い水準だ」と指摘。この価格帯を支持線に転換できれば、足元の反転シグナルを確認できるとの見方を示した。

一方で、8万2500ドルを支持線として固められなければ、ビットコインは6万~8万ドルのレンジに戻り、その範囲内で調整が続く可能性があると警戒している。

今週のビットコイン相場は、単に価格水準そのものより、どのレンジを守り、どこを突破できるかが問われる局面にある。四半期末の需給要因に加え、米物価・雇用指標と中東情勢が重なることで、テクニカルとマクロの両面から値動きが大きくなりやすい週となりそうだ。

キーワード

#ビットコイン #暗号資産 #ビットコイン現物ETF #PCE #米雇用統計 #WTI #Fed
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.