写真=9月28日、ソウル市汝矣島のコンラッド・ソウルで開かれた「Ethereum Korea One: Genesis」で講演するジョセフ・ルービン氏(Ethereum共同創業者、MetaMask会長兼CEO)

ブロックチェーンが機関投資家の採用判断に耐え得る段階に近づいている――。Ethereumエコシステムの関係者は9月28日、ソウル市汝矣島のコンラッド・ソウルで開催された「Ethereum Korea One: Genesis」で、資産トークン化とAIの拡大が、ブロックチェーンの金融インフラ化を後押しするとの見方を示した。

ジョセフ・ルービン氏(Ethereum共同創業者、MetaMask会長兼CEO)は、機関投資家によるブロックチェーン活用には、技術の成熟と規制の明確化が不可欠だと指摘した。その上で、規制面と技術面の両方で、機関投資家が理解し、採用を判断できる段階に近づいていると述べた。

また、金融機関がパブリックチェーンかプライベートチェーンかを一律に選ぶ必要はないとの考えも示した。各社が規制や事業目的に応じてネットワークを選択しつつ、異なるブロックチェーン同士を接続する技術の進展によって、両者の垣根は低くなるとした。

ルービン氏は、パブリックチェーンとプライベートチェーンの選択は用途に応じた判断だと説明した。現時点でプライベートネットワーク上で運用している場合でも、将来的には拡張されたEthereumエコシステムの一部として接続できる技術が登場するとの見通しを示した。

トム・リー氏(Bitmine Immersion Technologies取締役会議長)は、ブロックチェーンによって金融業界の技術基盤が今後10〜20年で大きく変わるとの見方を示した。リー氏はFundstratの共同創業者兼リサーチ責任者でもある。

リー氏は、金融機関や銀行業界全体が技術基盤を更新すべき局面にあると指摘した。金融やAI向けの決済インフラが、Ethereum上に構築される可能性があると語った。

今後、Ethereumの活用拡大を支える柱として、リー氏は資産トークン化とAIの2つを挙げた。

株式、債券、不動産に加え、評判や航空会社のポイントなど、現時点では金融資産に分類されない価値も、今後はデジタル化される可能性があると予測した。

こうした資産については、スマートコントラクトによって権利や取引条件をプログラムとして実装できると説明した。その過程で、既存の金融商品とは異なる新たな形態の資産が登場し得るとの見方も示した。

資産トークン化は今後の重要な潮流の一つになるとし、デジタル化された資産にスマートコントラクトを適用することで、新たな価値を生み出せると述べた。

一方、AIエージェントもブロックチェーン活用拡大を左右する要素になると指摘した。現在のAIは人間の指示を受けて動作する段階にとどまるが、将来的にAIエージェントが利用者に代わって取引や支払いを行うようになれば、既存の金融口座や決済ネットワークだけでは管理が難しくなる可能性があるという。

リー氏は、ブロックチェーンがAIエージェントの取引条件をスマートコントラクトで制御し、決済を担うインフラとして機能し得るとみている。AIが依頼内容を適切に実行しているかを取引プロセスの中で管理する役割と、資金移動を処理する役割の双方を担えると説明した。

韓国の金融機関によるブロックチェーン導入については、各国の規制や政策環境によって道筋は異なり得るとの認識を示した。

韓国のトークン化政策については、国家主権、課税、国内産業の保護といった複数の政策目標を同時に考慮するアプローチだと分析した。その上で、こうした進め方が他国と同じである必要はないとの見解を示した。

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