写真=NVIDIA

中国政府が、NVIDIAのワークステーション向けGPU「RTX Pro 5500」の国内販売を容認する方向で動いているとの見方が出ている。業界内では、同製品が米国の対中輸出規制の対象外となる可能性も取り沙汰されている。

Cryptopolitanが27日(現地時間)に報じたところによると、中国業界の一部では、RTX Pro 5500が米国の輸出規制の適用を受けないとの観測が広がっている。

事情に詳しい2人によれば、一部の業界幹部は同製品を米輸出規制の適用外とみているという。中国工業情報化部は、ByteDanceやAlibabaなどの企業から購入需要を把握し、一部企業には、政府が承認する方針を伝えたとされる。ただ、こうした内容は独自には確認されていない。

RTX Pro 5500は、NVIDIAが発表したBlackwellベースのワークステーション向けカードだ。製品ページによると、84GBのGDDR7メモリを搭載し、ラックマウント構成向け製品として位置付けられている。現時点では、発売通知の登録のみ受け付けている。

NVIDIAは米国の輸出規制を一貫して批判してきた。同社の広報担当者は、約5年前に発売されたゲーム製品を基準にした時代遅れの輸出規制に加え、中国側の米国製品に対する輸入制限も重なり、米企業が継続的な制約を受けていると指摘した。RTX Pro 5500のようにワークステーション向けに分類される新製品が、こうした規制の網をかいくぐれるかが注目点となっている。

もっとも、中国当局がNVIDIA製品に対して一貫した対応を取ってきたわけではない。中国国家インターネット情報弁公室は2025年9月、主要テクノロジー企業に対し、NVIDIA「RTX Pro 6000D」のテスト中断と発注取り消しを指示した経緯がある。今回は前年とは異なる動きといえる。

ただし、承認のシグナルがそのまま実際の供給につながるとは限らない。代表例がNVIDIA「H200」だ。中国は2026年1月、Alibaba、Tencent、ByteDanceにH200の発注準備を求め、中国製チップも含めた購入計画の提出を要請した。

その後、米国はAlibaba、Tencent、ByteDance、JD.comを含む中国企業7社に対し、それぞれ最大7万5000個のH200を購入できるライセンスを付与した。

しかし、5月時点でもH200は1個も引き渡されていない。中国国内での需要確認や政府承認に加え、米国の輸出許可がそろって初めて実供給に至る構図が改めて浮き彫りになった。

こうした中、RTX Pro 5500が中国のAI・クラウド企業にとって、NVIDIA製GPUを確保する新たなルートとなるかに注目が集まっている。一方で、政府の承認シグナルと実際の出荷の間にはなお大きな隔たりがあり、今後は米国側の解釈と許認可手続き、中国側の輸入制限が引き続き焦点となりそうだ。

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