Ethereumの次期アップグレード「Glamsterdam」が、公開テストを前に最終段階に入った。10月6日にはSepoliaで初の公開テストを予定しており、メインネットへの適用は2026年10〜12月期を見込む。今回の更新では、EIP-7928とePBSを軸に、処理性能とネットワーク基盤の強化を進める。
ブロックチェーンメディアのU.Todayは27日、Ethereum Foundationの研究員トニー・バルシュテター氏が、GlamsterdamとEIP-7928は最終段階に入ったと明らかにしたと報じた。
devnetでは引き続きテストを進めている。初の公開テストとなるSepoliaフォークは10月6日に実施する予定で、メインネットへの適用時期は2026年10〜12月期が想定されている。現時点で正確な日程は公表されていない。
Glamsterdamは、Ethereumの次世代スケーリング基盤の整備を主眼とするアップグレードだ。狙いは、処理速度の向上、ネットワーク収容力の拡大、データ肥大化の抑制の3点。なかでもEIP-7928は、ブロックレベルのアクセスリストを導入することで、並列処理の強化を後押しする要素として位置付けられている。
バルシュテター氏は、Glamsterdamについて「過去最大級のフォークの一つになる」と説明。開発に長い時間を要した一方で、それに見合う価値があるとした。並列処理の拡大によってスループットを大幅に高めるほか、snap v2によって同期を高速化し、手続きも簡素化するという。あわせて、zkEVMや部分的に状態を保持するノード、包含リストとの将来互換性も考慮していると述べた。
もう一つの中核要素がePBSだ。ePBSはブロック検証の仕組みを見直す構想で、信頼前提の縮小に重点を置く。Glamsterdamは単なる機能追加ではなく、ネットワークの処理構造そのものを見直す色彩が強いとされる。
これに関連し、Ethereum共同創業者のビタリック・ブテリン氏は、Hegota後を見据えた方向性にも言及した。X(旧Twitter)への投稿で、Hegotaの次のフォークから導入される変更の意味を説明し、Ethereumは単なるブロックチェーンを超える形で進化していると述べた。
ブテリン氏は、長期ロードマップの草案「Strawman」に触れ、2027年に予定されるHegotaが、2015年当時の技術的前提でも理解できる最後の一般的なフォークになる可能性が高いとの見方を示した。その後は、再帰的STARK、自動化された形式検証、量子耐性を志向する高度な合意アルゴリズムが中核になるとしている。
さらに、PeerDASを起点に始まった構造転換が、Hegota以降のEthereumにおける中核テーマになるとも述べた。最終目標は、コストを引き下げつつ、スケーラビリティとプライバシーを高めた高セキュリティの計算環境、すなわち「暗号学的ワールドコンピュータ」の実現だとしている。
当面の焦点は、10月のSepoliaテストと2026年10〜12月期のメインネット適用が計画通り進むかどうかだ。並列処理の拡張と検証基盤の見直しが、実際のネットワーク拡張に結び付くかが注目される。