ドナルド・トランプ米大統領。写真=Shutterstock

米共和党のジョン・カーティス上院議員は22日、ドナルド・トランプ米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏と、ジョー・バイデン前大統領の息子ハンター・バイデン氏の事業活動について、上院司法委員会による調査を求めた。大統領との親族関係が私的利益や便宜供与、国内外の利害関係者への接近手段として使われたかどうかを検証すべきだとしている。

ブロックチェーン関連メディアのCointelegraphによると、カーティス氏はユタ州選出の上院議員。チャック・グラスリー上院司法委員長と、ディック・ダービン筆頭委員宛てに書簡を送り、トランプ・ジュニア氏とハンター氏に対する召喚状の発付も要請した。

書簡で示した調査の目的についてカーティス氏は、事実関係の確認に加え、既存の倫理規定や情報開示、反腐敗関連法の適用可能性を検討し、大統領職が側近や親族の私的な富を増やす手段とならないよう、必要な制度改正の有無を見極めることだと説明した。

書簡では、トランプ・ジュニア氏の暗号資産関連の動きにも言及した。カーティス氏は、同氏が一族の関与する暗号資産事業を積極的に宣伝してきたほか、米商品先物取引委員会(CFTC)の監督対象となる予測市場プラットフォームで助言役を務めたと指摘した。

さらに、ロシアのオリガルヒであるウマル・クレムレフ氏から結婚祝いを受け取った点にも触れた。トランプ大統領は先週、息子が受け取った贈答品について対価を返還したと明らかにした。報道によれば、トランプ・ジュニア氏夫妻はこれを「気前の良い結婚祝い」と表現したことがあるという。

一方、ハンター氏については、海外企業との大規模な取引関係が問題視されてきた。カーティス氏は、両氏とも大統領との関係が商業的価値として利用された、あるいはそのように受け止められた事例があるかを調べる必要があると主張した。

もっとも、ハンター氏は自身の取引に父ジョー・バイデン氏が関与した事実はないと一貫して否定してきた。ジョー・バイデン前大統領は2024年12月、息子に恩赦を与えており、その対象には過去10年間に犯した、または関与した可能性のある犯罪も含まれていた。

トランプ一族の暗号資産事業を巡る利益相反論争は以前から続いている。これまでは主に民主党議員が、トランプ大統領のミームコインや、一族に関連する事業「World Liberty Financial」、アブダビ王室と連携した5億ドル規模の取引などを問題視し、調査を求めてきた。今回は共和党議員が同じ論点を前面に押し出した点が異なる。

こうした動きは、上院でデジタル資産市場を巡る法案が民主党の十分な支持を得られず、採決を通過できなかった1週間後に表面化した。一部の民主党議員は、トランプ大統領が「暗号資産を使って大統領職を金もうけの装置に変えている」と批判し、反対理由に挙げていた。トランプ大統領は2025年、デジタル資産関連事業で14億ドルを稼いだと開示している。

共和党は採決前、トランプ大統領が自身の暗号資産投資に関し、より厳格な倫理条項を受け入れる考えを示したと主張していた。ただ、民主党はそれだけでは腐敗の可能性を防ぐには不十分だと反発。大統領一族の暗号資産事業と利益相反の問題は、市場構造法案を巡る議論とあわせ、引き続き議会の主要争点となっている。

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