ビットコインのイメージ(写真=Shutterstock)

ビットコインのオンチェーン指標「MVRVモメンタム」が再びプラス圏に浮上した。MVRV比率も365日移動平均を上回り、Glassnodeは2019年と2023年の相場転換局面に似た動きだと分析している。一方で、現時点のMVRV水準は長期平均を下回っており、市場の過熱を示す段階ではないとの見方を示した。

Decryptoが22日(現地時間)に報じたところによると、GlassnodeはビットコインのMVRV比率が365日移動平均を再び上回ったと分析した。

MVRVモメンタムは、MVRV比率の方向性をみる指標だ。Glassnodeは、MVRV比率を1年移動平均で割り、1を差し引いた値を「MVRVモメンタム・オシレーター」と定義している。この指標が基準線を上回るのは、ビットコインの市場価値と実現価値の関係が年次トレンドを再び上回り始めたことを示す。

今回注目されているのは、MVRVの絶対水準そのものではなく、その変化の方向だ。直近のMVRVモメンタムは約0.6の水準から持ち直し、1.0近辺まで回復。365日移動平均を上回る動きを見せている。

Glassnodeは、この動きが2019年と2023年の転換局面と構造的に似ていると評価した。当時もMVRVモメンタムは長期間にわたり基準線を下回った後、1.0近辺まで回復し、その後に基準線を超えてプラス圏へ転じたという。

2019年は2018年の弱気相場後、MVRVモメンタムが長く1.0を下回って推移した。その後、指標は基準線を回復し、プラス圏に入った。2023年も2022年の下落局面の後に同様の動きがみられ、長期にわたって年次平均を下回っていたMVRVが基準線を超え、2024年までおおむね拡大局面を維持した。

今回も構図は似ている。2025年から2026年にかけての弱含み局面では、MVRVモメンタムは年次トレンドを下回り、主にマイナス圏で推移した。その後、底打ち後のもみ合いを経て、足元ではプラス転換のシグナルが点灯した。

もっとも、今回のシグナルをビットコイン市場の過熱局面入りや急騰の前兆とみるのは尚早だ。実際のMVRV比率は約1.5〜1.6と、長期平均の1.8を下回る水準にとどまっている。過去の主要な高値局面ではMVRVはさらに上昇しており、2017年の高値圏では4を超え、2021年にも4近辺を記録した。

Glassnodeも今回の動きを、MVRVの極端な割高感を示すものではなく、「モメンタムのクロス」と位置付けている。過去局面との類似は、価格が同じ軌道をたどるという意味ではなく、長期平均を下回って縮小していた指標が再び拡大方向へ向かい始めた点にあると説明した。

今回のMVRVモメンタムのプラス転換は、ビットコインが長く続いたバリュエーション縮小局面から抜け出しつつあることを示す初期シグナルといえそうだ。ただ、この指標だけで今後の価格方向や上昇余地を判断するのは難しく、追加のトレンド確認が必要になる。

キーワード

#ビットコイン #MVRV #オンチェーン #Glassnode #Decrypto #暗号資産
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.