暗号資産市場が持ち直している。市場全体の時価総額は一時3兆ドル(約450兆円)を回復した。ビットコイン現物ETFへの大規模な資金流入が相場を押し上げた一方、デリバティブ市場では無期限先物の未決済建玉が膨らんでおり、短期的な価格変動リスクも意識されている。
22日、Cointelegraphによると、ビットコインと主要アルトコインがそろって上昇し、市場全体で反発が広がった。
ビットコインは同日、8万6000ドル前後で推移した。イーサリアムは2745ドル、XRPは1.57ドル、ソラナは118ドル、BNBは787ドル。大型銘柄ではDogecoinが約11%上昇し、相対的に強い値動きとなった。
暗号資産全体の時価総額はその後、3兆ドルをやや下回る水準で推移したものの、前日比では約4.3%増となった。一時3兆ドル台を回復し、ビットコイン主導の上昇がアルトコインにも波及した格好だ。
資金は現物市場とデリバティブ市場の双方に流入している。ビットコイン現物ETFには21日だけで10億ドル(約1500億円)が流入した。2025年10月以降で最大の日次流入額という。現物ETFへの資金流入がビットコイン相場を下支えし、アルトコインにも買いが広がる要因となった。
一方、デリバティブ市場では高レバレッジのポジション拡大も進む。Bloombergによると、暗号資産の無期限先物の未決済建玉は約1600億ドル(約24兆円)に増加し、2025年10月末以降で最高水準となった。相場が急伸した21日には、下落を見込んだポジションが9億2000万ドル(約1380億円)超が清算された。市場が一方向に傾いた場合、レバレッジによって値動きが一段と増幅されやすい状況といえる。
個別銘柄では、Arcade(AKE)が週間ベースで大きく上昇した銘柄の一つとして浮上した。CoinMarketCapに登録されているアクティブな暗号資産8161銘柄のうち、時価総額順位は208位。直近7日間で約170%上昇し、時価総額は約12億ドル(約1800億円)まで拡大した。
今後の焦点は、現物ETFへの資金流入が続くかどうか、そして積み上がった先物ポジションが一段高の原動力になるかに移る。ビットコインが8万6000ドル近辺で底堅さを維持しても、未決済建玉の高止まりと大規模な清算が重なれば、短期的なボラティリティはさらに高まる可能性がある。