Binance(写真=Shutterstock)

Binanceが、米株取引サービス「Binance Stock Trading」に新たに25銘柄を追加した。ブロックチェーンメディアのU.Todayが21日、報じた。通常の証券取引に加え、トークン化株サービス「bStocks」も拡充しており、株式投資サービスを二本立てで強化する動きが鮮明になっている。

今回追加した銘柄には、FedEx FreightやApplied Aerospace and Defenseなどが含まれる。SK hynixに連動するレバレッジETFも新たな取引対象に加わった。決済には米国株で一般的なT+1方式を採用し、決済完了後は全額払い込み証券貸付プログラム「FPSL」も利用できる。

今回の拡充は、単なる取扱銘柄の追加にとどまらない。同じ米国資産について、通常の証券取引とオンチェーンのトークン化株という二つの形で提供する体制を整えつつある点が注目される。

Binance Stock Tradingは、米国株の取引時間に沿ってサービスを提供し、投資家の証券はカストディ方式で保管する。一方、bStocksはBEP-20規格に基づくトークン化株を扱い、個人ウォレットから直接売買できる。24時間365日の取引に対応し、5ドル単位の少額購入も可能だ。

トークン化株市場の拡大も続いている。Binanceが公開したbStocksのベータ版指標によると、プラットフォーム上のトークン化資産価値は直近30日で29.7%増え、7億5359万ドル(約1130億円)に迫った。保有者数も62%増の130万人となった。

保有銘柄は、SpaceX、Nvidia、Teslaといった大型テック株が中心という。

一方で、取引動向には変化も見られる。新規利用者数と総資産規模が拡大する一方、bStocksの月間移転額は75%減の123億4000万ドル(約1兆8510億円)だった。プラットフォーム内で活発に売買されるというより、保有目的での利用が強まっていることを示している。

U.Todayは、投資家がトークン化株を短期売買よりも長期保有の手段として活用しているとみている。

トークン化株の用途も広がっている。投資家はこれらの資産をDeFiプロトコルに預け入れ、ステーキングや貸し出しによる追加収益の獲得に活用している。従来の金融資産をブロックチェーン上で運用したい需要が広がるなか、トークン化株の役割も単なる売買手段を超えつつある。

現在、bStocksに登録されたRWA(実物連動資産)トークンは77種類。Binanceが通常の株式取引サービスでも取扱銘柄を大幅に増やしたことで、流動性の高い新規銘柄が今後、トークン化商品のラインアップに加わる可能性もある。

通常の株式取引とオンチェーンのトークン化株を並行して拡充することで、Binanceが従来の金融市場とブロックチェーン市場をつなぐ戦略を強めている構図が浮かび上がっている。

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