写真=Disney+。米国向け利用規約を改定し、全プランで作品の前後に広告やプロモーションが入る可能性を示した

Disney+は、米国で提供する全料金プランを対象に、映画や番組の前後に広告やプロモーションが表示される可能性があるとする利用規約へ改定した。これにより、従来の「広告なし」プランの位置付けは相対的に曖昧になり、上位プランでも広告表示の可能性を完全には排除できない形となった。

20日、GIGAZINEが報じた。報道によると、Disney+の加入者は今後、作品の前後に広告や告知が含まれる可能性があることに同意する必要があり、同意しない場合はサービスを利用できないという。

今回の改定の焦点は、これまで明確だった「広告なし」プランの境界が薄れた点にある。改定後の規約では、プレミアムを含む全プランに共通して、作品の前後に広告が入る可能性があるとの条件が適用される。

このため、より高額なプランを選んだ場合でも、広告を完全に排した視聴環境が規約上明確に担保されるとは言いにくくなった。

Disneyは加入者向けの案内メールで規約変更を通知した。案内には、「CMやPRコンテンツが含まれる可能性がある」との内容が盛り込まれていた。

サービス利用そのものが規約への同意を前提としているため、利用者は変更後の条件を受け入れなければ視聴を継続できない。

米国向けの料金体系を見ると、今回の変更の意味はより鮮明になる。米国では、Hulu・ESPNとのバンドル、Hulu・HBO Maxとのバンドル、Disney+単体、NFL+ Premiumとの組み合わせなど、複数のプランを展開しており、それぞれ広告の有無によって料金が分かれてきた。

Disney+単体プランでは、広告付き・広告なしのいずれも4K UHDとHDRに対応し、複数端末での同時視聴が可能だった。一方で、詳細な機能には違いがあった。

広告付きプランは5.1ch音声に対応し、広告なしプランはDolby Atmosに対応するほか、最大10台の端末へのダウンロードが可能だった。月額料金は広告付きが11.99ドル、広告なしが18.99ドルとなっている。

今回の規約改定によって、価格や機能面の差は残るものの、広告の有無がプランを分ける絶対的な基準とは言いにくくなった。全プランで広告表示の可能性を認めたことで、上位プランの利用者もその前提でサービスを利用する形になる。

もっとも、Disneyの米国向け公式案内では、現在も「Premium(No Ads)」プランは存在しており、オンデマンドの映画や番組は通常、広告なしで提供されるとしている。このため、今回の変更は広告なしプランの即時廃止というより、規約上、広告やプロモーション表示の可能性を広く認めた措置とみるのが妥当だ。

料金体系は日本と米国で異なる。日本ではスタンダードとプレミアムの2プランを用意しており、スタンダードは同時視聴2台、最大音質5.1chサラウンド、最大画質1080pフルHDに対応する。

プレミアムは同時視聴4台、Dolby Atmos、4K UHD、HDRに対応する。現時点では、いずれのプランも広告なしのストリーミングとして案内されている。

韓国でもスタンダードとプレミアムを提供しており、両プランとも広告なしのストリーミングとして案内されている。スタンダードは最大1080pフルHD、5.1サウンド、同時ストリーミング2台に対応する。

プレミアムは最大4K UHD、HDR、Dolby Atmos、同時ストリーミング4台に対応する。一方でDisneyは、一部の広報・広告性コンテンツが含まれる可能性があることを明記している。

無料プラン導入を巡る議論も、あらためて注目を集めている。Disneyは7月、一部コンテンツを追加料金なしで提供する無料プランの導入可能性を検討していると明らかにしていた。

開始時期や提供範囲は、現時点では未定だ。

今回の措置は、単なる規約文言の修正にとどまらない。全プランで広告やプロモーション表示の可能性を認めたことで、今後は画質、音質、同時視聴台数、ダウンロード機能といった要素が、プラン差別化の中心になる可能性がある。

今後の焦点は、実際の広告適用範囲が米国外にも広がるのか、また無料プランを巡る議論とどう連動していくのかにある。

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