英FCAはトークン化金を巡る規制の見直しを検討している。画像=ChatGPT

英金融行為規制機構(FCA)は、トークン化金について、既存のファンド規制をそのまま当てはめず、専用の規制枠組みを設ける方向で検討に入った。ロンドンで保管される金をデジタル市場で担保として使いやすくし、取引や移転の効率化につなげる狙いがある。

CointelegraphとFCAの公表資料によると、同機構は14日、トークン化金の取引、移転、担保設定、保管の効率化に向けた意見募集を始めた。焦点の一つは、トークン化金が現行の集団投資スキーム(CIS)やオルタナティブ投資ファンド(AIF)規制の対象に当たるかどうかという不透明さの整理だ。

FCAは、追加のガイダンス提示や、トークン化金に特化した規制枠組みの整備も選択肢として視野に入れている。現時点では最終判断は示していない。

トークン化金は、現物の金に対する所有権や権利を、ブロックチェーン上のデジタルトークンで表したものだ。現物を動かさずに小口化でき、移転も迅速に進められるため、売買や担保活用の効率を高めやすいとされる。

FCAはとりわけ、ロンドンで保管される金が、卸売金融市場でより幅広く担保として使われる可能性に注目している。

今回の検討は、英国の卸売金融市場におけるトークン化推進策の流れに沿うものでもある。FCAとイングランド銀行は5月、トークン化証券の発行、取引、決済に加え、担保活用の拡大策を共同で示していた。

イングランド銀行は、既存の適格資産についても、トークン化した資産を中央清算機関や中央銀行オペの担保として利用できるよう検討を進めている。FCAも、業界の意見を踏まえた共同のトークン化ロードマップを年内に策定する方針だ。

ロンドンの市場としての存在感も背景にある。世界金協会(WGC)によると、ロンドンの店頭(OTC)取引は伝統的に世界の金取引の中心で、世界の名目ベースの取引量の約70%を占めてきた。

今後の焦点は、規制上の位置付けをどこまで明確にできるかだ。トークン化金を既存ファンド規制の枠内で扱うのか、それとも新たなデジタル資産として別建てで整理するのかによって、ロンドン金市場におけるブロックチェーン活用の進展速度も左右されそうだ。

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