ビットコインを大量保有する企業として知られるStrategyが、2週連続で追加購入を見送った。一方で、1億3930万ドルを投じて優先株「STRC」を買い戻しており、足元ではビットコインの積み増しよりも優先株の価格維持と資本政策に軸足を移している。
14日付のCryptopolitan報道と米証券取引委員会(SEC)への提出資料によると、Strategyは8日から13日にかけて、変動金利型の永久優先株STRCを142万467株、総額1億3930万ドルで取得した。同期間中、ビットコインの売買はなく、ATMプログラムを通じたMSTR普通株の発行も実施しなかった。
これにより、同社のビットコイン保有量は84万5050BTCで変わらなかった。累計取得額は約637億3000万ドル、平均取得単価は1BTC当たり7万5412ドルとしている。Strategyは8月24日から30日にかけて約3億6970万ドルで4603BTCを購入していたが、その後は2週間連続で追加購入を見送っている。この買い増しは約10週間ぶりの取得だった。
その一方で、直近の資金配分はSTRCの買い戻しに集中している。前週にもSTRCを181万885株、1億7630万ドルで買い戻した。さらに取締役会は、「デジタル・クレジット」の買い戻しプログラムの上限を従来の10億ドルから20億ドルに引き上げた。今回の買い戻し後の残枠は約10億5000万ドル。MSTR普通株の買い戻し枠10億ドルも維持している。
今回の買い戻し資金は、通常の資本運用に充てる「USD Cash」から拠出した。13日時点の残高は13億ドル。一方、優先株配当や負債の利払いに充てる別枠の「USD Reserve」は51億ドルとしている。
STRCは、MSTR普通株よりも弁済順位が高い永久優先株で、Strategyが「デジタル・クレジット」商品として位置付ける証券だ。ただし、STRC保有者に同社保有ビットコインの直接請求権が付与されるわけではない。ビットコインの買い増しをいったん止め、優先株管理に資金を振り向ける同社の資本配分戦略に、市場の関心が集まっている。