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米連邦通信委員会(FCC)が外国製の先端ロボットを対象に、米国内での輸入・販売に必要な新規認証の発給停止に踏み切った。対象にはヒューマノイドや四足歩行ロボットなどが含まれ、中国ロボット企業の米市場拡大戦略に打撃となる可能性がある。

香港紙『South China Morning Post』によると、FCCは29日までに外国製の「先端ロボット装置」をカバードリストに追加した。これにより、米国内で流通させるために必要な新規認証の取得が難しくなる。一方、すでに認証を取得済みのモデルは当面、影響を受けないという。

対象となるのは、ヒューマノイド、四足歩行ロボット、ネットワーク接続機能を備えた各種移動ロボット。FCCは措置の理由として、サプライチェーンの脆弱性とサイバーセキュリティ上の脅威を挙げた。

今回の措置は、世界のロボット市場で存在感を強める中国企業にとって重荷となりそうだ。Counterpoint Researchによると、前年に世界で設置されたヒューマノイドロボットの80%超を中国企業が占めた。

中国工業情報化部も、今年上半期の世界の四足歩行ロボット販売の約70%を中国企業が占めたと公表した。中国で開発されたヒューマノイドモデルは400種類を超え、世界全体の半数超に当たるとしている。

これに対し、中国政府は直ちに反発した。マオ・ニン中国外務省報道官は30日の会見で、米国が国家安全保障の概念を拡大して中国企業を抑圧しているとして、「中国は一貫して反対してきた」と述べた。

その上で、保護主義では米国の競争力は高まらず、米企業と消費者に損害を与えるだけだと主張した。中国企業の正当な権益を守るため、必要な措置を講じる考えも示した。

市場では、規制強化のタイミングにも注目が集まっている。中国ロボット企業が海外市場を成長の柱に据え、一部企業が新規株式公開(IPO)の準備を進める局面と重なったためだ。

Counterpoint Researchのシニアアナリスト、スーメン・マンダル氏は、今回の措置の時期について「偶然ではない可能性が高い」と指摘する。今年はIPOを準備している中国のヒューマノイド企業が複数あるという。

同氏は、Tesla、Figure、Boston Dynamicsといった米企業が今回の措置によって大きな恩恵を受けるとの見方も示した。

実際、中国ロボット企業の中には米市場での事業比重が高い企業もある。ただ、今回の措置が業界全体にどの程度の影響を与えるかはなお不透明だ。

多くの企業は米国売上高を個別には開示していないものの、海外展開を中核成長戦略に位置付けてきた。先週公表された中国税関の資料によると、6月の中国の産業用・清掃用・手術用・バイオニックロボットの輸出額は6億ドル(約900億円)近くに達し、このうち約8%が米国向けだった。

Unitree Roboticsは前年、主力事業売上高の40%超を海外で計上した。主力の海外売上高は7億3200万元だった。

同社は最近、NVIDIAと組んで年内発売予定の新型ヒューマノイド「Isaac GR00T」を開発しているが、今回の規制により同モデルが米国認証の対象となるかどうか、不確実性が高まった。

上海のAgibotの経営陣は、今年の売上高全体の約30%を海外市場で見込み、長期的には50%を超える可能性があると説明してきた。米国は同社の重点市場の一つとされる。

深圳のPudu Roboticsは今年初め、米テキサス州ダラスに米国本社を開設したと発表した。米州地域にはロボット約1万5000台を展開しており、同地域の売上高は前年比285%増となったという。

物流倉庫向けロボットを手がけるGeekplusの前年の米国売上高は8億3900万元で、全社売上高の約26.5%を占めた。

もっとも、今回の規制には例外規定も設けられた。FCCは、外国メーカーが国防総省の承認を得た上で、当該装置をカバードリストから除外するよう要請できるとしている。

一方で、今回の措置を単なる認証規制ではなく、製造業回帰政策の一環とみる見方もある。上海人工知能技術協会の規制順守専門家、ハンター・スー氏は、現政権にとって製造業のリショアリング自体が国家安全保障上の課題になっていると指摘した。

同氏は、海外サプライチェーンへの依存は安全保障上の欠陥であり、米国外での生産は戦略的脆弱性と見なされていると説明した。

このため、中国ロボット企業には米市場での事業戦略や生産・認証体制の見直しが迫られそうだ。既存の認証取得済み製品は当面販売を続けられるものの、新モデルを軸にした成長戦略は米国の規制の壁に直面することになる。

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