写真=Binance

Binance.USは、米国の予測市場への参入に向け、商品先物取引委員会(CFTC)に指定契約市場(DCM)の認可を申請する方針を明らかにした。8月にも申請する見通しで、認可を取得できれば、米国内で規制下の予測市場サービスを展開できるようになる。

ブロックチェーンメディアのCointelegraphが29日(米国時間)に報じた。これによると、Binance.USはDCM認可を通じて、利用者向けの予測市場事業を立ち上げる計画だという。

この方針は、Binance.USの最高経営責任者(CEO)スティーブ・グレゴリー氏が、同日開催されたRare Evoブロックチェーンカンファレンスで明らかにした。グレゴリー氏は、CFTCの認可を得られれば、取引所として独自の予測市場を立ち上げられると説明し、申請時期についても8月中との見通しを示した。

DCMは、CFTCの監督下で先物やオプションを扱うことができる取引所区分を指す。CFTCのガイドラインでは、商品、指数、金融商品を原資産とする先物やオプション契約の取り扱いが認められている。Binance.USが認可を取得すれば、米国で予測市場を適法に運営する道が開ける。

事業面では、既存の予測市場プラットフォームとの競争が避けられない。グレゴリー氏は、今回の認可取得がKalshiやPolymarketに対抗する足掛かりになり得るとの見方を示した。予測市場は、特定の出来事の結果を巡る契約を売買する仕組みで、規制の枠内で提供できるかどうかが事業拡大の鍵を握る。

もっとも、現時点で正式な申請が確認されているわけではない。29日時点のCFTC記録では、Binance.USによるDCM申請の受理履歴は確認できなかった。審査手続きに入るには、正式書類の提出が必要になる。

認可取得のハードルも低くない。DCM認可を申請する企業は、システムの安全性、記録保管、利益相反の防止などを含む23のコア原則を満たす必要がある。予測市場への参入は単なる新サービスの追加ではなく、規制要件を前提とした事業モデルの見直しを伴う可能性がある。

今回の方針は、Binanceの米国事業を巡る規制問題がいったん整理された後に打ち出された点でも注目される。米証券取引委員会(SEC)は、顧客資金の不正流用疑惑などを巡り、Binance、同社の米国法人、チャンポン・ジャオ(CZ)氏を提訴していたが、その訴えが取り下げられてから約1年後の動きとなる。

今後の焦点は、Binance.USが8月中に実際に申請書を提出するかどうか、さらにCFTCが予測市場事業をどの範囲まで認めるかに移る。認可を得れば、米国内の暗号資産取引所の事業領域が予測市場へ広がる可能性がある。

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