Flare Networksは、XRPに続いてビットコインでもDeFi(分散型金融)領域の拡大に乗り出す。ラップドトークン「FBTC」を通じてFAssetsをビットコインに展開する計画で、機密計算基盤「Flare Confidential Computing(FCC)」を活用し、取引情報の可視化リスクを抑えることで機関投資家マネーの呼び込みを狙う。ブロックチェーンメディアのU.Todayが28日(現地時間)に報じた。
報道によると、フーゴ・フィリオンCEOがこうした方針を明らかにした。Flareは、DeFiで直接扱いにくい主要暗号資産をプログラム可能な資産として活用できるようにする構想を掲げている。フィリオン氏は低迷が続く市場について「永遠にこの状況が続くわけではない」と述べ、市況にかかわらずインフラ整備を進める姿勢を示した。
Flareはこれに先立ち、XRP Ledger(XRPL)向けの6カ月ロードマップを公表している。FAssetsでは、保有資産を1対1で「FXRP」に変換し、ステーキングやレンディング、流動性プールに活用できるよう設計した。
同社によると、FXRPの発行量はすでに1億5000万を超えた。今後6カ月で最大50億XRPの流入を目指しており、これはXRPの総供給量の約5%に相当する。
こうした仕組みを、Flareは次にビットコインへ広げる考えだ。中核を担うのが、Trusted Execution Environment(TEE)ベースのFCCである。
Flareは、FCCによってDeFiの構造的な課題とされる取引内容の全面的な可視化を和らげられるとみている。これにより、機関投資家や大口資金の運用主体は、競合に商業上の情報をさらさずに大口取引を執行したり、融資を受けたりしやすくなるとしている。
同社がビットコイン統合を次の拡大策に位置付ける背景にも、この問題意識がある。ビットコインは市場規模が大きい一方、オンチェーン上の活動がすべて見える構造が、大口資金のDeFi参入を妨げる一因になっているとの見方だ。FlareはFCCによって、この障壁を引き下げたい考えだ。
もっとも、Flareは短期的な価格上昇を約束しているわけではない。フィリオン氏は、資金面は安定しており運営停止の懸念はないとしたうえで、今後6カ月はコードの提供に注力する方針を示した。
また同氏は、大口参加者がブリッジの精査に時間をかけているほか、レンディングプロトコルの本格稼働にはテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)といったステーブルコインの大規模な流入も必要になると指摘した。
ネットワーク指標では、基盤整備が一定程度進んでいることもうかがえる。Flareは、クロスチェーン活動の拡大を背景に、TVL(預かり資産総額)が2億ドル(約300億円)を上回ったと説明した。
プロトコル収益は、刷新した価値蓄積メカニズム「FIRE」に連動する。FIREは、ネイティブトークン「FLR」を自動的に買い入れて焼却する仕組みだ。
今後6カ月のFlareは、XRPベース資産の流入拡大と、ビットコイン向けFBTCの準備を並行して進める局面となる見通しだ。技術実装の進展後、エコシステム内の資金フローがどこまで追随するかが焦点となる。
フィリオン氏は市場環境について、「市場は最悪だ。だが、永遠に最悪のままではない」と述べたうえで、次の局面を見据えた準備に経営資源を振り向けていると説明した。