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円相場が対ドルで約40年ぶりの円安水準に再接近するなか、31日から8月1日にかけて開く日本銀行の金融政策決定会合が、暗号資産市場でも重要な材料になっている。市場では政策金利の据え置き観測が大勢を占める一方、追加引き締めを示唆する発信があれば、円キャリートレードを通じて世界の流動性に影響を及ぼすとの見方が出ている。

28日、Cointelegraphによると、ドル円は同日164円近辺まで上昇し、前週に付けた約40年ぶりの円安水準に近い水準で推移した。

市場の関心は、日銀が今回の会合でどのような政策判断を示すかに集まっている。日本の政策金利は1.0%と1995年以降で最も高い水準にあるが、今回は据え置かれるとの見方が優勢だ。市場では据え置き確率を98%程度織り込んでおり、予測市場のPolymarketでも据え置きの確率は99%とみられている。

もっとも、焦点は今回の決定そのものより、その先の政策運営にある。日銀は6月の金融政策決定会合の議事要旨で、コア消費者物価指数(CPI)の上昇率が2%に近づき、金融環境も緩和的であることを踏まえ、経済・物価の動向を見極めながら政策金利の引き上げを続け、金融緩和の度合いを調整していくのが適切だとの考えを示していた。

市場が神経質になっている背景には、利上げ局面でも円安が止まっていない現状がある。日銀が6月に利上げした後も、ドル円は160円を上回る水準で推移した。日銀は4月の「経済・物価情勢の展望」で、近年の賃上げや値上げの広がりを背景に、為替変動が物価に及ぼす影響は過去より大きくなっていると分析。為替の変動が期待インフレを押し上げ、コア物価にも影響し得るとの認識を示している。

暗号資産市場が日銀会合を注視するのは、円キャリートレードとの関係が大きい。円は長年の低金利を背景に、世界の投資家にとって代表的な調達通貨として使われてきた。そうして調達された資金は、暗号資産を含むリスク資産市場にも流入してきた。

一方で、日銀が引き締め姿勢を強める、あるいは円安是正に向けた対応に動けば、キャリートレードの巻き戻しが一気に進み、世界の流動性を縮小させる可能性がある。実際、2024年8月に日本当局が為替市場に介入した際には、円キャリートレードの急速な解消が進み、ビットコインやアルトコイン市場にも強い売り圧力がかかった。ドル円が再び歴史的な円安水準に戻ったことで、市場では同様のショックへの警戒もくすぶっている。

市場アナリストのリキ・ホーは、円キャリートレードが維持されるには、日本の金利が低水準にとどまり、円相場も安定、もしくは円安基調を保つ必要があると指摘した。高レバレッジの取引である以上、巻き戻しは段階的に進むのではなく、短期間で急激に表面化するケースが多いとも警告している。

そのうえで、追加利上げの時期が9月、10月、12月のどこになるかに市場の関心が集まりがちだが、より重要なのは、日本の金融政策がすでに緩和から引き締め方向へ転換している点だと強調した。

今回の日銀会合で問われるのは、単に据え置くかどうかではない。円安と物価上昇をどう評価し、追加引き締めの可能性についてどのようなシグナルを発するのかが最大の焦点だ。日銀の政策スタンスは、円キャリートレードと世界の流動性を通じ、暗号資産市場にも小さくない影響を与えそうだ。

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