Waymoなどロボタクシー事業者を巡り、米議会と連邦規制当局による監視と規制強化の動きが強まっている。緊急対応の妨げや衝突リスクなど安全面の懸念が背景にある。米TechCrunchが28日(現地時間)に報じた。
報道によると、米議会では自動運転車の運行事業者を対象に、全国共通の最低限の安全基準を整備する法案が今週中に提出される見通しだ。
米下院議員のケビン・マリン氏はサンフランシスコで、「AV緊急対応調整法」を公表した。自動運転車が救急車や消防車の通行を妨げたり、犯罪現場に進入したり、交通コーンや信号弾といった安全標識を認識できなかったりする事例が相次いでいることを踏まえた措置としている。
法案では、自動運転車事業者に対し、救急・消防などの緊急対応機関向けに明確な対応手順を整備することと、公的機関が直接連絡できる24時間対応のホットラインの設置を求める。あわせて、米国道路交通安全局(NHTSA)に対し、全国共通の最低限の緊急対応基準の策定を義務付ける内容も盛り込んだ。
さらに、緊急時や差し迫った安全上のリスクがある場合には、公的機関が自動運転車の運行区域を制限できるよう、ジオフェンシングの手続きも規定した。
この条項が導入されれば、自治体や公共安全機関は、事業者の判断を待たずに、ロボタクシーの運行範囲をリアルタイムで制限できるようになる。
サンフランシスコの消防当局も、現場での支障を指摘している。ディーン・クリスペン消防局長は、ロボタクシーが消防署や救急車の配備施設の前で乗客を乗降させ、緊急出動の動線を塞いでいると述べた。
Waymoは、連邦レベルでの自動運転車基準の整備を一貫して支持してきたとしている。また、自動運転車開発企業と緊急対応機関の連携方法を標準化する取り組みにも賛同しており、最低限のガイドラインが整備されれば、業界と公共安全機関が共通の枠組みを持てるようになるとの考えを示した。