写真=チェ・テウォンSK会長(SK SUPEX追求協議会提供)

ソウル高裁は24日、チェ・テウォンSK会長に対し、ノ・ソヨン氏への財産分与として9440億ウォンの支払いを命じた。財産分与訴訟の破棄差し戻し審で示した判断で、控訴審が認定した1兆3808億ウォンからは4000億ウォン超の減額となった。

審理を担当したソウル高裁家事1部(イ・サンジュ部長判事)は、チェ会長が保有するSK株を分割対象に含めると判断した。判決では、差し戻し後の審理期間中に保有株式の価値が大きく上昇した点も考慮されたとみられる。

チェ会長側は判決直後、代理人名義でコメントを発表した。約20年に及んだ婚姻関係の解消を巡り、昨年の大法院判決で離婚自体は確定しており、同日に財産分与についての判断が示された経緯に言及した。

破棄差し戻し審の主な争点は、SK株を分割対象に含めるかどうかと、株式価値の算定基準時点をいつに置くかの2点だった。基準時点を巡っては双方の主張が対立した。チェ会長側は、離婚が確定した控訴審の弁論終結日である2024年4月16日を基準にすべきだと主張。一方、ノ氏側は破棄差し戻し審の弁論終結日を基準とすべきだとの立場を取っていた。

両時点でのSK株価には大きな開きがあった。控訴審の弁論終結日時点ではSK株は16万ウォン前後で、チェ会長の保有持ち分の価値は約2兆700億ウォンだった。これに対し、今回の判断時点では株価が86万2000ウォンまで上昇。保有持ち分17.9%を単純計算すると約11兆2000億ウォンに達し、基準時点によって分割対象財産の規模が5倍超変わる計算になる。

大法院は昨年、慰謝料20億ウォンの部分は維持した一方、財産分与については控訴審判決を破棄して差し戻していた。控訴審がノ氏の寄与を認めた主要根拠の一つだったノ・テウ元大統領の300億ウォン資金を巡っては、実体判断を留保しつつも、当該資金は賄賂に当たり法の保護対象にはならないと判断していた。

1審はSK株をチェ会長の特有財産として分割対象から除外し、財産分与額を665億ウォンと算定していた。これに対し控訴審は、同株式を夫婦の共同財産と認定。分割比率を65対35とし、1兆3808億ウォンの支払いを命じていた。

このほかチェ会長側は、株式価値の算定方法にも誤りがあると主張してきた。代理人によると、チェ会長が1994年に取得した大韓テレコム(現SK C&C)株の価値は、2度の額面分割を反映すれば1998年5月時点で1株100ウォンではなく1000ウォンとみるべきだという。この前提に立てば、先代会長の寄与分は12.5倍ではなく125倍、チェ会長の寄与分は355倍ではなく35.5倍になるとしている。チェ会長は自力で企業価値を拡大したというより、承継・相続の性格が強いとみるべきで、ノ氏の寄与分も改めて算定すべきだというのがチェ会長側の主張だ。

今後、判決を不服とする当事者は再上告することができる。ただ、再上告審の審理範囲は最初の上告審より限定される。

破棄差し戻し審は大法院の法判断に拘束されるため、差し戻しの趣旨に沿った部分を改めて争うのは容易ではない。このため再上告審で争点となり得るのは、差し戻し審が新たに判断した領域、具体的にはSK株を分割対象に含めた判断や分割比率、算定基準時点を巡る法解釈の妥当性とみられる。

今回の判断を受け、市場ではチェ会長にとってSKグループの支配構造を揺るがす最悪の事態はいったん回避されたとの見方も出ている。分与額が控訴審比で数千億ウォン減ったことで、グループ支配の中核となるSK持ち株を大規模に売却せざるを得ない事態はひとまず避けられたためだ。ただ、負担額は依然として大きく、今後の資金調達策に関心が集まりそうだ。

今回の判決は、オーナー一族の離婚訴訟における判断基準としても注目される。再上告の有無に加え、今後の履行の行方次第では、経営権と直結する持ち分をどこまで分割対象と認めるか、配偶者の寄与をどの範囲まで認定するかを巡る先例になる可能性がある。

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