S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)はPantera Capitalと共同で、プロトコル収益を基準とする機関投資家向け暗号資産指数「S&P Pantera Digital Asset Index」を公表した。時価総額上位のビットコイン(BTC)とXRPは、同指数の採用要件を満たさず構成銘柄から除外された。
ブロックチェーンメディアDecryptoは23日(現地時間)に報じた。
同指数は、時価総額を中心に組み入れる従来の暗号資産指数と異なり、ブロックチェーンの実際のネットワーク活動から生まれるプロトコル収益を中核指標に据えたのが特徴だ。構成銘柄は18資産で、イーサリアム(ETH)、BNB、ソラナ(SOL)、トロン(TRX)、Hyperliquid(HYPE)などを採用した。
一方、BTCとXRPは組み入れ対象から外れた。S&P DJIの最高経営責任者(CEO)、キャサリン・クレイCEOはCNBCのインタビューで、「ビットコインは他の資格要件は満たしたが、プロトコル収益を生む仕組みではない」と説明した。XRPについて個別の説明はなかったが、指数の方法論上、同様の基準を満たさなかったとみられる。
評価対象となるのは、単純な価格上昇や時価総額ではなく、ブロックチェーンネットワークが実際のサービス提供を通じて生み出す収益だ。流動性や上場要件、市場の成熟度といった機関投資家向けの一般的な基準も反映するが、中心となるのはあくまでプロトコルの収益創出力としている。ステーキング報酬や投資収益は評価対象に含めない。
クレイCEOは「この指数は、ステーキング報酬や投資収益ではなく、実際のネットワーク活動を通じてブロックチェーンプロトコルがどのように収益を生み出しているかを測定するものだ」と述べた。
運用面では、特定資産への集中を抑える設計を採用した。基本は時価総額加重方式としつつ、四半期ごとにリバランスを実施する。個別資産の組み入れ比率は最大35%に制限し、そのほかの銘柄もそれぞれ20%を超えないようにした。
S&Pは、同指数の狙いについて、機関投資家や資産運用会社に対し、信頼性の高い暗号資産ベンチマークを提供することだとしている。
また、BTCとXRPの除外は、両資産の市場での地位を否定するものではない点も強調した。両資産は引き続き時価総額ベースでは代表的な暗号資産だが、同指数は市場規模ではなく、ネットワークが実際に生み出すプロトコル収益を重視する。
今回の指数は、機関投資家による暗号資産の評価軸が、時価総額偏重からネットワークの活用度や収益性へと広がりつつあることを示す動きといえそうだ。今後、機関投資家マネーがどのブロックチェーンプロトコルを新たな投資基準として見るのかにも関心が集まりそうだ。