Rivianの次世代電動SUV「R2」で、LiDARを搭載した試験車両が米国で初めて確認された。偽装のない状態で公道を走行しており、量産仕様に近い運転支援ハードウェアを備えた車両とみられる。
米EVメディアのElectrekが7月1日(現地時間)に報じた。車両が目撃されたのは、米カリフォルニア州アーバインのRivian本社近く。一般向け量産車に近い外観だったという。
Rivianは2025年12月、R2にLiDARを採用する計画を明らかにしていた。一方、6月9日に引き渡しが始まった初期生産分にはLiDARは搭載されなかった。代わりに、初期購入者向けには専用ボディカラー、けん引パッケージ、自社の運転支援システム「Autonomy+」の生涯利用権などを含む「ローンチパッケージ」が用意された。
同社は、LiDARを2026年後半から順次搭載する方針を示している。今回の目撃は、その計画が量産準備の段階に入った可能性を示すものとして受け止められている。
デザイン面でも、従来のLiDAR搭載車とは異なる処理が見て取れる。多くの自動運転車は、フロントガラス上部に大きく張り出したセンサーを載せる、いわゆる「Taxi Bump」型を採る。これに対しR2は、センサーを車体デザインに極力なじませた。完全に隠しているわけではないが、従来よりも小型化し、外観との一体感を高めたとの見方がある。
LiDARは、レーザーを用いて車両周辺を3次元で把握するセンサーだ。高解像度のポイントクラウドを生成し、物体までの距離や位置を高精度に認識できる。業界では、完全自動運転の実現を支える中核技術の一つと位置付けられている。
カメラ中心のアプローチを続けるTeslaと異なり、RivianはLiDARを積極活用し、運転支援機能の高度化を図る戦略を選んだ格好だ。
予約客向けに送られたメールも注目を集めている。Rivianは注文待ちの顧客に対し、「ローンチパッケージは注文順が来るまで維持される」と説明した。これを受け、一部の予約者の間では、納車時期が後ろにずれ込めば、LiDAR搭載車とローンチパッケージを同時に受け取れる可能性があるとの見方も出ている。
従来は、LiDAR非搭載の初期車両を補う意味合いでローンチパッケージが提供されるとの受け止めが強かった。ただ、Rivianは現時点で、LiDAR搭載車にもローンチパッケージを併用して提供するかどうかを公式には明らかにしていない。
業界では、Rivianがまず車両の引き渡しを始めて初期売上を確保し、その後に中核となる運転支援ハードウェアを段階的に追加していく戦略を採ったとの見方もある。
今後の焦点は、顧客向け車両へのLiDAR搭載がいつ始まるのか、そしてローンチパッケージを軸とした販売施策が維持されるのかに移りそうだ。