ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインが週足終値で200週移動平均線を2022年6月以来初めて下回った。市場では、今回の200週線割れが短期的な底打ちにつながるのか、それとも一段安の入り口となるのかに注目が集まっている。弱い値動きが続けば、4万ドル台まで下押しする可能性も意識されている。

The Crypto Basicによると、6月30日(現地時間)のビットコインの週足終値は5万9486ドルだった。200週移動平均線の6万2443ドルを下回って引け、その後も6万ドルを割り込む水準で推移している。現在の価格は、2025年10月6日に付けた過去最高値12万6000ドルから約55%安い水準にある。

200週移動平均線は、約1400日分の値動きを反映する長期指標で、強気相場と弱気相場の分岐点の一つとみなされる。今回の下抜けを受け、市場の関心は反発のきっかけになるのか、それとも下落トレンドが強まるのかに移っている。

過去の事例をみると、展開は一様ではない。2022年6月第2週には、ビットコインは2万552ドルで引け、当時の200週移動平均線だった2万2300ドルを下回った。その後、同年11月には1万6500ドルまで下落した。

当時は200週移動平均線の約0.68倍の水準まで下げ、直前の高値だった約6万9000ドルから77%下落した。ビットコインはその後16カ月にわたって200週移動平均線を下回って推移し、2023年10月に回復した。今回も主要なサポートを割り込めば、同様の値動きが再現される可能性があるとの見方が出ている。

次の注目水準として意識されているのが、実現価格に相当する5万4000ドル近辺だ。2022年と同じように、価格が再び200週移動平均線の0.68倍程度まで下落した場合、下値の目安は4万1000〜4万2000ドル近辺になる可能性がある。

もっとも、200週移動平均線割れが常に追加の急落につながったわけではない。ビットコインが同線を下回った局面は、2015年、2018〜2019年、2020年3月の新型コロナ急落時、2022年6月の計4回にとどまる。このうち2015年、2018〜2019年、2020年3月はいずれも底値圏での割り込みとなり、その後およそ12〜24カ月以内に過去最高値を更新した。下落がより深くなったのは2022年が例外だった。

Strategyを率いるマイケル・セイラー氏は、強気姿勢を崩していない。ビットコインのサイクル上の底値は6万ドル近辺になる可能性があると主張している。資金はビットコイン市場から流出しているのではなく、AIなど別の領域へ移っているとし、約4000億ドルがAIインフラに向かったとの見方を示した。

Strategyは現在、84万3706BTCを保有している。ただ、平均取得単価は約7万5000ドルで、保有分は含み損の状態にある。セイラー氏の楽観論をみる上では、この点も意識されそうだ。

テクニカル面では、下値を支える動きも一部で確認されている。ビットコインは最近、5万7802ドルを上回る水準で下げ止まった。この価格帯は、2022年11月の安値から2025年10月の高値までの上昇幅に対する61.8%戻しと重なる。市場では、買いが入りやすい反転ポイントとして注目されている。

今後、週足終値で6万1000〜6万2500ドルのレンジを回復できれば、2015年、2018年、2020年と同様に、恐怖局面後の反発が進む可能性がある。一方、200週移動平均線を下回った状態が続けば、2022年のように調整が長引くシナリオも意識される。ETFへの資金フローやオプション市場の動き、そして5万4000ドルの維持が当面の分岐点となりそうだ。

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